チーム構成や仕事環境にもこだわる
組織面では積極的な社内の配置転換がある。アイレットはもともとの事業であるWebサイトの受託開発と新規事業として立ち上げたcloudpackの2つのビジネスから構成されている。このうちメンバーの増えたcloudpack事業部では、クラウドを使ったシステムの設計・構築・運用までをひととおり請け負っており、1チーム4~5名で構成しているという。
これらは案件が増えてきた段階で配置転換を行ない、開発チームの人材をシフトさせるというやり方をとっている。「継続的にインフラに対するスキルを上げ、スキル面で偏りがないようにしています。突発的なアクセスに対応できるキャンペーンサイトが得意なチームもできてきた」と後藤氏は語る。
ワークスペースにもこだわる。昨年は虎ノ門ヒルズにオフィスを移転し、エンジニアが働きやすい環境を実現した。「現状では、上場を目指しているわけではないので、売り上げは人と場所(インフラ)に投資しています。社内のインフラを担当している齊藤愼仁などが工夫を重ね、使い勝手を下げずに、セキュリティをきちんと担保できています」と後藤氏は分析する。
クラウド市場が成長し、競争も激化している最中、cloudpackはエンジニア、企業文化、実績などで他社との差別化を図っていく。「リスクを恐れない、お客様から逃げない、障壁があっても正論が通るのがアイレットの企業文化。こういうところは、ほかの会社ではなかなか真似できないと思います」と後藤氏は語る。クラウドが本来パワーを発揮する案件に対して、これからも果敢にチャレンジしていくという。