私は悩んでいた。今まではPlayStation 4などでゲームをプレイしていたが、PCゲームやゲーミングパソコンの記事を書くようになって、自宅でもPCゲームがプレイしたくなり、ゲーミングパソコンが欲しくなってきている。あー俺も4Kでゲームしたいなーとか思っちゃうわけである。そこで最近気になりはじめたのが自作だ。
しかし自作するには、足りないものが2つある。1つはお金、もう1つは知識。まず、大作ゲームができるほどのスペックのパソコンを購入するお金がない。日々の生活(ほとんど呑み代)で貯金なんてほぼできていない。パソコンの記事を書いていればおのずとケースを開けて、どこに何のパーツが接続されていて……くらいの知識はある程度身に付く。しかし、初めから自作するとなるとまた話は変わってくるのだ。
そんな悩みの中ある日の夜、あー、うー、自作ーと呻いていると、編集部員のマツノが不思議そうな顔をしてこちらを見てきた。マツノは、ゴールデンウィークに一念発起し、PC(しかもかなりハイスペックな)をサクッと自作しまったツワモノである(関連記事)。
とりあえず知識のない私は、マツノに自作について色々と聞いてみることにした。
ヤヒロ マツノさんマツノさん
マツノ 何?
ヤヒロ 自作がしたいです
マツノ やれば?
ヤヒロ いや、知識が皆無なんですよ。自作についての。
マツノ 調べればいいじゃん。
ヤヒロ いや、人に聞いた方が早いじゃないの。しかも、ゴールデンウィークに自作PC組んでたでしょ? だから色々聞こうと思って。
マツノ えー。
ヤヒロ えーと言われても勝手に聞きます。自作って、なんか怖くないですか? どんな感じで始めたんですか?
マツノ こっちのテンションは無視なのね。最初は怖いですよ。でも何もしないと始まらないですからね。とりあえずネットサーフィンしてパーツやケースなどの情報を集めて、それから秋葉原に全部買いに行きました。下調べは重要ですよ!
ヤヒロ 下調べってやっぱしないとまずいですかね? どういった情報を集めました?
マツノ 全部!
ヤヒロ いや、全部って、その全部の中身が知りたいんですよ。なんか、全部ザックリだなあ。こうなったら、自作のベテランに来てもらうか。
キタムラ 呼んだ?
ヤヒロ 呼びました! 実はパソコンを自作したいなーと思ってまして。
キタムラ そうなのか! なんでも聞いて!
ヤヒロ ありがたい! ということでまず超初歩なんですけど、自作の利点ってなんですか? メーカー製を買うのとどこが違うんですか?
キタムラ 昔でいうと自作したほうがパソコンって安かったんだよね。でも最近はメーカーの製品を買ったほうが安くつく場合もあるから。強いて言えばメーカー製と自作で違いが出るのはケースと電源かなあ。
ヤヒロ そうなんですね。今は自作のほうがお金かかるんですね。知らなかった……。ちなみにケースというのは何が違うんですか?
キタムラ 組み上がった状態で販売するパソコンって、どこでコストを落とすかというと、スペックに出ないところなんだよね。例えばケースとか、電源とか。自作する場合だと、格好いいと思うケースだったり、奇抜なデザインのケースだったりを自分で選べるから。結構自作では格好よさは重要だよ。
マツノ 確かにそうですね。僕もPCケースは黄色いラインが入った黒いフルタワーケースにしたんですけど、パーツとかキーボードの色も黒と黄色で統一しましたからね。おかげでちょっと予算オーバーしましたけど。
ヤヒロ え、パーツもですか? 完成したら中見えないんじゃ……。
キタムラ いやいや、自作したらパーツの色とかこだわっちゃうよやっぱり! そのうち配線とかも気に出したりね。あと、パソコンにとって電源はかなり重要だから。安い電源を使ってると、落雷とかで電気が逆流して、別のパーツまで壊れちゃう危険とかあるしね! 電源がぶっ飛ぶと、色々なパーツを道連れにぶっ飛ばす可能性もあるし。
ヤヒロ そうなんですか? 怖い! 電源そんなに重要なのか。
キタムラ 重要だよ! 電源はいわばパソコンの心臓だから。動き続けるのが当たり前だからね。電源はいい物を購入することをオススメするよ。
マツノ 電源は奥が深いんですよね。僕も自作する時に電源について色々調べたんですけど、シングルレーンとかデュアルレーンとか、初めはわけがわからなかったです。
キタムラ そうそう。そういう選択肢がいっぱいある中で、自分の中でのこだわりがでてくるんだよ。突き詰めていくと、これしかない! って製品がでてくるから。
マツノ 電源ももっと安くていい製品があったんですけど、カラーリングのために1万円くらい値段上がりましたもん。
ヤヒロ 電源だけでもかなり奥深そうですね。 まだまだ色々聞いていきたいことはたくさんあるので話変えていいですか。
キタムラ え、まだ話したいことはたくさんあるけど、まあしょうがないね。
(次ページ「まずはCPUを選択し、それにあうマザーボードを探す」へ続く)