タブレットが売れ、デスクトップとノート型は売れない
PCが売れないのはジョブズが目指した理想の終了を意味する
2015年08月19日 10時00分更新
売れなくなっているのはデスクトップ型とノート型だけ
総務省の「情報通信白書 平成26年版」ではPCというくくりの中にしっかりデスクトップ型、ノート型、タブレット型の3種類が包摂されている。いくつかの数字をピックアップして検証してみよう。
まずは懸案のデスクトップ型だが、「世界におけるPCの生産台数推移」を見ると、デスクトップ型は2006年のおよそ1億5700万台をピークに、2013年にはおよそ1億3600万台まで落ち込んでいる(7年間で14%減)。
ノート型についても2011年のおよそ2億1500万台から、2013年はおよそ1億8200万台に下落している(2年間で16%減)。
これに対して2011年からグラフに反映されているタブレット型は、およそ7200万台から2013年のおよそ2億6000万台まで飛躍的に生産台数を伸ばした(2年間で360%増)。
この状況を「世界におけるPCの生産シェア推移」に置き換えると、2011年のデスクトップ型:ノート型:タブレット型の比率は33:50:12、対して2013年にはそれぞれ24:31:45にまで変化したことになる。
この数値を見ても明らかなように、「パソコンが売れていない」というのはあくまでもデスクトップ型とノート型に限ってのことであり、タブレット型を含めると、パソコンの総生産台数は年々右肩上がりに増加していることがわかる。
デスクトップ型が主流だった1999年の世界におけるPCの生産台数推移の総計およそ1億1000万台は、タブレット型全盛の2013年に至っておよそ57億8000万台へと爆発的に急成長したという具合だ。
(次ページでは、「パソコンの役割は創造から閲覧へ」)
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