強力な手ぶれ補正のオリンパス「OM-D E-M5 Mark II」がとても面白かった
2015年07月15日 16時00分更新
最大の敵はやはりスマホのカメラ
次のカメラを考え始めた今年4月頃は、おそらくカメラ選びには良い時期だったかもしれません。
フルサイズの一眼レフデジタルカメラもどんどんコンパクト化されていて、ソニーからはミラーレスのフルサイズ機も登場しています。加えて、レンズ交換ができないコンパクトカメラでも、大型センサーを備えていて、前述のニーズを十分満たすモデルもあります。
そして、写真を撮ることに関しての最大のライバルはスマートフォン。筆者が使っているiPhone 6 Plusには光学手ぶれ補正も内蔵され、スーパースローや撮影してすぐのシェアなど、写真そのものの扱い方から変わってきています。
ポケットから取り出して3秒以内に撮影できていて、ほぼ常に持ち歩いている点は、どんなにコンパクトであっても「カメラ」という道具では叶わないポイントです。
それでも、E-M5 Mark IIの手ぶれ補正は次元が違うほどに止まるし、写真の解像感はまるで違うし、同じInstagramに投稿するとしても、「これはiPhoneのカメラじゃないな」とすぐにわかるほどの差があります。
E-M5 Mark IIに限らず、最近のカメラはWi-Fiを内蔵しており、スマホのアプリで写真を取り込めます。また、iCloudフォトライブラリやGoogle Photosのように、パソコンで取り込んだ写真をスマホにも自動的に同期してくれるサービスも充実してきました。
そう考えると、スマートフォンのカメラは、手軽さと、ふとした瞬間でも撮れるというメリット以外は、普通のカメラにかなり迫られてしまっているように感じました。
これも、久しぶりに最新のカメラを使ってみるという経験でわかってきたことです。
もちろん、フルサイズミラーレスや、4K動画に対応するカメラなど、さらに差別化しているカメラも登場していますが、筆者にとってOM-D E-M5 Mark IIは、非常にバランスが良く、ニーズを満たしてくれる1台でした。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura
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