キヤノンが18日に発売した「EOS 5Ds」(以下5Ds、実売価格50万円前後)と「EOS 5DsR」(以下5DsR、同55万円前後)は、待望の高画素センサー搭載デジタル一眼レフ。有効画素数は約5060万画素と途方もない数字だ。
ちなみに、両機は基本スペックを同一とする姉妹モデルで、機能面の違いはローパスフィルター効果の違いだけである。
キヤノンユーザー待望の1台……いや2台! ついに発売
高画素のデジカメといえば、中判カメラや大判カメラに取り付けるデジタルパックに8000万画素や6000万画素という数値はざらにあるが、完全に業務用でプロカメラマンでも所有しているのは一部だけだろう。
値段も桁数が変わってくるのでまったく話にならないのだが、これらの高価な業務用デジタルバックの代りに比較的安価に購入できるデジカメが使えるとなれば色々と事情も変わってくる。
汎用性のある35mm判ベースで言えば、ニコンの「D800/D800E」が有効画素数約3630万画素、ソニーの「α7R」が有効画素数約3640万画素が高画素と言える。最近海外では4000万画素を超える新しいデジカメも発表されたそうだが、日本ではまだ未定だ。
これらのライバル機を一気に追い越す5060万画素はキヤノンファンの待ち焦がれたカメラではないだろうか。
注目の新しい撮像素子は総画素数約5300万画素のCMOSセンサー。サイズはもちろん35mm判フルサイズ。
約5060万画素の記録解像度は8688×5792ドット。ファイルサイズはJPEG/FINEで約17MB前後、RAWデータでは約60MB程度になる場合もある。
350dpi(一般的な印刷用の解像度)にすると印刷サイズは63×42cmとなる。A4サイズ見開きでも十分すぎるデータ量で、ほぼA2サイズに相当する。これなら駅貼のポスターなど、いままでデジタルバックが必須と言われてきた分野に対応できるのではないだろうか。
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