このページの本文へ

新たにVMware vGPU環境、ラックマウント型ワークステーションなど設置

デルのGPUソリューション検証ラボが設備強化、対象領域拡大

2015年06月03日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 デルは6月2日、昨年開設したGPUソリューションの検証施設「デルGPUソリューションラボ」の機能を拡大したことを発表した。新たにヴイエムウェアのGPU仮想化(vGPU)ソリューションや、Dell Wyseシンクライアントで接続するラック型ワークステーションなどの常設検証環境を追加した。

「デルGPUソリューションラボ」の外観

デルでは、今回のラボ機能拡大を“バージョン2.0”と位置づけている

 デルGPUソリューションラボは、GPGPUによるHPCやCAE向けの並列分散システム、3D CADなどのハイグラフィックスなアプリケーション向けのvGPU搭載仮想デスクトップ環境(VDI)の常設環境を備え、顧客やパートナーにデモ/検証施設として提供する施設。昨年2月、デル東日本支社(東京・田町)内に開設された(関連記事)

GPGPU、GPU仮想化(vGPU)とは。GPGPU市場では、CAE(設計製造の事前検討支援)アプリケーションや機械学習といった新領域での活用も始まっているという

 同ラボでは、デルやパートナーによる顧客へのソリューションデモのほか、顧客が持ち込んだアプリケーションとデータによる実機環境での検証、またインターネットVPN経由でのリモート検証、顧客への検証機器の貸し出しも行っている。

 ラボ開設以来、製造業の顧客を中心に「これまで週に平均5件程度のデモや検証が行われてきた」(デル)が、より多様化するニーズに対応するため、今回の機能拡大が実施された。新設を含む設置済み検証機器は次のとおり。

・Dell PowerEdge R730+NVIDIA Tesla K10/K20/K40/K80
・Dell PowerEdge C4130+NVIDIA Tesla K40/K80(新設)
・Dell PowerEdge R730+NVIDIA Grid K1/K2+VMware vGPU
・Dell PowerEdge R730+NVIDIA Grid K1/K2+Citrix vGPU
・Dell PowerEdge VRTX+GRID K2+VMware vGPU
・Dell PowerEdge C8000+NVIDIA Grid K2+Citrix vGPU
・Dell PowerEdge C4130+NVIDIA Grid K2+Citrix vGPU(新設)
・Dell Precision Rack 7910+NVIDIA Quadro+Tera2(新設)
・Dell Precision Rack 7910+NVIDIA GRID K2+Citrix vGPU(新設)

1Uサイズで4つのGPUユニット(NVIDIA Tesla/GRID)を高密度搭載できる「PowerEdge C4130」(手前左)、2Uサイズのラックマウント型物理ワークステーション「Precision Rack 7910」(手前右)。奥はDell Wyseのシンクライアント製品群

 VDI向けでは、従来のvGPU対応シトリックス環境に加えて、今年3月にリリースされたヴイエムウェアのvGPU環境も新たに常備する。さらに、ラックマウント型の物理ワークステーション「Dell Precision Rack 7910」も導入し、Dell Wyseブランドのシンクライアントとの組み合わせによる物理/仮想ワークステーションの比較検証が可能となっている。

 また、1Uサイズで4つのGPUを高密度搭載できる「Dell PowerEdge C4130」も新たに設置。vGPU技術をオンラインゲームに適用する“クラウドゲーミング”サービスやグラフィックスDaaSといった、新たな領域への適用提案も視野に入れている。

製造業の顧客に加え、ゲーム系、建築系、文教系もターゲットに

デル エンタープライズ・ソリューション統括本部 エンタープライズソリューション&アライアンス 部長 馬場健太郎氏

デル エンタープライズ・ソリューション統括本部 エンタープライズソリューション&アライアンス TCソリューション開発マネージャ 田上英昭氏

 同日の説明会で、デル エンタープライズソリューション&アライアンス 部長の馬場氏は、GPUソリューションラボ設立からの1年3カ月間でデモを145件、検証を86件実施し、その結果として導入事例も生まれるなど、顧客やパートナーから「かなりの好評をいただいている」と語った。「GPUソリューションラボを通じて、GPUソリューションのエコシステムを作ることができたのが、この1年3カ月だった」(馬場氏)。

 また、同社 TCソリューション開発マネージャの田上氏は、デルの強みはクライアント(物理ワークステーション、シンクライアント)とサーバー(vGPU対応サーバー)の両方を持つ点であり、顧客ニーズと利用目的に応じて「物理/仮想をうまくミックスして」提案できると説明した。

VDIによる仮想ワークステーションとハイパワーな物理ワークステーションを組み合わせて利用する“ハイブリッド型”の提案もできると説明

 さらに、これまでの同ラボ利用者は製造業の顧客がほとんどだったが、今後はさらに「CGデザインやゲーム系」「建築系」「大学などの文教系」の顧客も増えてくるだろうと、田上氏は語った。

 「3D CGコンテンツの制作環境としてのVDIだけでなく、ゲーム系では(エンドユーザーのデバイスにvGPU技術で)ゲームのグラフィックスを配信する『クラウドゲーミング』サービスが注目される。建築系では『BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)』をキーワードに設計図面のデータ化、また関係企業間のデータ共有とコラボレーションなど。また文教系では、学生がどこからでもアクセスできる環境を実現する。この3分野が、今後増えてくるだろうと考えている」(田上氏)

■関連サイト

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    TECH

    訓練だとわかっていても「緊張で脇汗をかいた」 LINEヤフー、初のランサムウェア訓練からの学び

  2. 2位

    ITトピック

    若手が言わない“本音の退職理由”上位は/「データ停止は景気後退よりも企業の脅威」6割/クライアントに告げずAI活用するフリーランス、ほか

  3. 3位

    ビジネス・開発

    最悪のシナリオは「フィジカルAI」による基幹産業の衰退 日本の勝ち筋は、“同期技術”と“ドメイン知識”

  4. 4位

    Team Leaders

    ファイル名が命名規則に合っているかの自動チェック、Power Automateのフローで実現しよう

  5. 5位

    TECH

    “GPUなし”ノートPCで動くLLMで、ローカルAIエージェントを自作する

  6. 6位

    TECH

    糖尿病超早期を採血なしで検出、予防へ! 代謝や臓器のつながりに着目した予防法開発

  7. 7位

    ビジネス

    廃校がAIの心臓部に!? 地方の遊休施設を「AIデータセンター」に生まれ変わらせるハイレゾの挑戦がアツいぞ

  8. 8位

    データセンター

    液冷技術の最先端が集うイノベーションラボ「DRIL」、印西のデータセンターに現わる

  9. 9位

    TECH

    業界横断で“サイバー攻撃から供給網を死守” NTT・アサヒ・トライアルらが「流通ISAC」始動

  10. 10位

    Team Leaders

    バックオフィス業務もAIに“丸投げ” マネーフォワードが「Cowork」機能を2026年7月に投入へ

集計期間:
2026年04月08日~2026年04月14日
  • 角川アスキー総合研究所