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ワークステーション担当ジェネラルマネージャー アンディ・ローズ氏インタビュー

モバイルにシフトするワークステーション戦略をデルに聞く

2015年04月09日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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デルのワークステーション事業が好調だ。昨年来、モバイルワークステーション領域への展開を強化。1199ドルからの低価格モバイルワークステーション「Dell Precision M2800」や、薄型、軽量化を図った「Dell Precision M3800」などを投入。市場に新たな潮流をリードしているほか、ISVとの協業強化により、新たな提案を加速している。米デルのPrecisionワークステーション担当のアンディ・ローズ氏に話を聞いた。

ワークステーションもモバイルの時代へ

――デルは、2014年に数多くのワークステーション製品を投入しました。これによって、業界にはどんなインパクトを与えていますか。

ローズ PC市場全体では伸びが鈍化していますが、ワークステーションの成長は著しく、われわれの取り組みが業界を活性化させたと自負しています。モビリティを追求したモバイルワークステーションとして、1199ドルからの低価格設定を行なったモバイルワークステーションのDell Precision M2800や、薄型、軽量化を図ったDell Precision M3800によって、デスクトップに固定した利用から、モバイルへと移行した活用提案を始めることができました。

米デルのPrecisionワークステーション担当エグゼクティブディレクター兼ジェネラルマネージャー アンディ・ローズ氏

 新たなモバイルワークステーションを導入する人が増え、業界全体がモバイルの方向に向かっていることを感じます。これまでは、ワークステーションの性能を享受するためには、デスクに張り付いて仕事をするしかない、という制約がありました。これは、クリエイターの仕事の実態にはそぐわないものでした。

 本来、アイデアというものは、オフィスに縛られていても出てくるものではありません。家でリラックスしているときや、出勤途中で生まれてくるアイデアもある。モバイルの導入により、家でも、オフィスでも、あるいはスターバックスからでも、デスクトップワークステーションと同じ性能を活用することができる。様々な場所で、ワークステーションを活用できるという点では、クリエイターを後押しできたのではないかと考えています。今後のトレンドは、場所に縛られずに作業するという手法です。

 デルは、以前からモバイルワークステーションをやってはいましたが、M3800やM2800によって、重い、大きい、価格が高いというような課題を解決することができた。その結果、デルは、モバイルワークステーション分野では、ナンバーワンのシェアとなり、デルのワークステーション全体に占める割合も上昇しています。

 そして、これらの製品投入は、デルにとってもプラスのインパクトがあります。Dell Precision M3800は、薄型、軽量化を図った点が特徴ですが、デザインに対する評価も高い。これまではアップルを使っていたような人が、デルを使い始めています。いままで踏み込めていなかった領域にも展開が可能になった。これは、会社にとっても追い風となっており、モバイルワークステーションの成長率は、デスクトップワークステーションの3~4倍となっています。伸びは顕著ですが、さらに市場全体を活性化するために、より高みを目指したいと考えています。

15.6型モバイルワークステーション「Dell Precision M3800」

モバイルワークステーションの導入は、リプレースというよりは、既存資産をそのまま保有しながら、追加で導入するケースが多いですね。その一方で、実はデスクトップワークステーションでも、モバイル性で評価を得ています(笑)。

――それはどうしてですか?

ローズ 昨年、デスクトップワークステーションのデザインを変更して、ハンドルをつけました。このハンドルが設置場所を変えるのに使いやすいといわれているからです(笑)。オフィスのレイアウトを変える場合や、プロジェクトが終了して、物理的にワークステーションを移動させたいという場合にも、このハンドルがあると非常に便利です。

――デルのワークステーションの強みはなんですか?

ローズ モバイルワークステーションのリーダーであることに加えて、仮想化ソリューションにおいてもリーダーの立場にあると自負しています。昨年、デルの本社がある米テキサス州オースティンに、WorkStation Virtual Center of Excellenceを設置し、仮想化の検証ができるようにしたのですが、これの利用率が極めて高い。いま予約しても利用できるのは5~6週間先という状況になっています。これは予想以上の利用率であり、対応するスタッフの増員も図りました。顧客にとっては、検証することで仮想化に関する情報や知見が得られますし、われわれも顧客とのやりとりを通じて、気がつくことが多いですね。

WorkStation Virtual Center of Excellenceの入っている建物

 デルのワークステーションの強みは、大きく3つに集約できると考えています。1つは、パフォーマンス。ここでは、基本性能の高さに加えて、DPO(Dell Precision Optimizer)もひとつの要素となります。DPOは、デルのワークステーションを対象に開発したもので、パフォーマンスの最適化を図るためのツールとして無償で提供しています。これを利用しているユーザーが増加。その価値の高さが徐々に浸透してきています。バージョン2.0では、最高でパフォーマンスが141%向上するという結果も出ています。グラフィックボードなどに新たな投資をすることなく、しかも、ワンクリックで最適化し、最高のパフォーマンスを発揮することができます。これは、デルのワークステーション事業において、大きな差別化になります。

 2つめは、ミッションクリティカルにおける信頼性です。エンジニアやアーティストに対して、信頼性が高いものを提供することができる。厳しい要求に耐えられる設計としています。

 そして、最後に、3番目がユーザーエクスペリエンスで。モバイルは、その価値を最大限に発揮しているものだといえますが、デルは、これまでのワークステーションに留まらない新たな価値を提供できます。

(次ページ、「ワークステーションであれば、デル」というお墨付き)


 

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