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搭載のGTX 970MはデスクトップPC級の性能

25mmの薄さで4K対応、ユニットコム「15X8140-i7-QTEB」で迫力のゲーム体験

2014年12月26日 11時00分更新

文● 高橋量

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用途に応じてストレージやメモリーをカスタマイズ

 続いてパーツ構成について見てみよう。「15X8140-i7-QTEB」は、ユニットコムの4Kゲーミングノート「15X8140-i7-QT」シリーズの1モデルで、そのほかにもメモリー容量やストレージの種類が異なるモデルが用意されている。「15X8140-i7-QTEB」ではストレージとして500GB HDDを搭載しているが、上位モデルの「15GSX8140-i7-QTRB」はM.2接続の256GB SSDと1TB HDD。さらに上位の「15GSX8140-i7-QTXRB」では、M.2接続256GB SSDに256GBのSamsung 850 PROをRAID 0で構成したストレージを採用している。

 さらに個々のモデルは、BTOによるパーツカスタマイズにも対応している。メモリーの容量を16~32GBに増やしたり、ストレージに高速で大容量のSSDを選ぶことも可能だ。予算や用途に合わせて、最適なモデルに仕上げたい。

ユニットコムの4Kノート「15X8140-i7-QT」シリーズ。メモリー容量やストレージの種類、OSなどが異なる6種類のモデルが用意されている

 CPUについては全モデル共通で、クアッドコアのCore i7-4710HQを採用している。動作周波数は2.5GHzで、ターボ・ブースト時の最大動作周波数は3.5GHzだ。

CPUとして採用しているCore i7-4710HQ(2.5GHz)は、4コア/8スレッドで動作する

「CPU-Z」によるCore i7-4710HQ(2.5GHz)の詳細情報

 グラフィックス機能も全モデル共通で、外付けGPU(ディスクリートグラフィックス)はGeForce GTX 970M(3GB)だ。ただし、負荷の低い処理にはCPU内蔵のインテルHDグラフィックス 4600が使われる。

「GPU-Z」によるGeForce GTX 970MとインテルHDグラフィックス 4600の詳細情報

 ストレージは、M.2スロット向けに2種類、2.5インチベイ向けに8種類用意されている。試用機では500GB HDDのみを搭載しているが、M.2接続のSSDをシステムドライブとして利用する構成がもっとも快適だ。M.2スロットを利用しない場合は、2.5インチベイに高速タイプのSSDを選ぶといい。

M.2スロットで利用できるストレージ
Plextor M6e M.2 2280 256GB 読み込み770MB/秒、書き込み580MB/秒
Plextor M6e M.2 2280 512GB 読み込み770MB/秒、書き込み625MB/秒
※M.2接続SSDなしの構成も可能
2.5インチベイに選択できるストレージ
モデル名 容量 アクセス速度
500GB HDD 500GB -
1TB HDD 1TB -
ADATA SSD Premier Pro SP900 128GB 読み込み550MB/秒、書き込み520MB/秒
Samsung SSD 840 EVO 250GB 読み込み540MB/秒、書き込み520MB/秒
Samsung SSD 840 EVO 500GB 読み込み540MB/秒、書き込み520MB/秒
Samsung SSD 840 PRO 512GB 読み込み540MB/秒、書き込み520MB/秒
Intel SSD 530 180GB 読み込み540MB/秒、書き込み490MB/秒
Intel SSD 530 240GB 読み込み540MB/秒、書き込み490MB/秒

「CrystalDiskMark」によるストレージのS.M.A.R.T.情報。試用機ではHGSTの500GB HDD「HTS545050A7E380」が使われていた

試用機のパーティション構成。Cドライブには465.25GB割り当てられている

Cドライブの空き容量は438GBだった

 メモリー容量は8/16/32GBから選択できる。3Dゲームのプレーが目的なら8GBでも十分だが、高解像度の写真を加工したり動画を編集したりするなら、16GB以上を選んでおきたい。

試用機では8GBのメモリーを搭載していた

基本性能は十分快適! 余裕があるならストレージをSSDに

 ここからは、「15X8140-i7-QTEB」のベンチマーク結果を紹介する。まずはWindows 8.1の快適さを計測する「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」を試してみたところ、以下の表のような結果となった。

試用機の「Windowsシステム評価ツール」の結果
CpuScore(プロセッサー) 8.1
MemoryScore(メモリー) 8.1
GraphicsScore(グラフィックス) 4.6
GamingScore(ゲーム用グラフィックス) 4.9
DiskScore(プライマリハードディスク) 5.9

試用機の「Windowsシステム評価ツール」の結果

 グラフィックス関連のスコアが低いのは、テスト時にGeForce GTX 970MではなくインテルHDグラフィックス 4600が使われているためだ。ここでは特に気にする必要はない。CPUとメモリー関連のスコアについては「8.1」と高めだが、「DiskScore」が「5.9」とほかに比べるとやや低い。ストレージにHDDが使われていることを考えれば妥当な結果だと言える。

 ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリードで92.52MB/秒という結果だった。これもHDDとしては平均的なスコアだ。

「CrystalDiskMark」によるストレージのアクセス速度計測結果

 CPUの処理能力を計測する「CINEBENCH」では、高めの結果が出ている。最高性能とまでは行かないが、性能としては上位クラスだ。3Dゲームはもちろん、RAW画像の現像や動画のエンコードなどでも威力を発揮できるだろう。

「CINEBENCH R11.5」と「CINEBENCH R15.0」ベンチマーク結果

 総合系ベンチマークの「PCMark 8」では、日常的な作業の快適さを表わす「Home conventional 3.0」で「2521」、ゲームやクリエイティブ系ソフトの快適さを表わす「Creative onventional 3.0」で「2763」という結果だった。マシンの総合的な性能を計測する「PCMark 7」では「2906」というスコアが出ている。パーツ構成を考えるともう少しスコアが伸びてもいいはずだ。おそらくGPUにインテルHDグラフィックス4600が使われている上に、ストレージがHDDである点がボトルネックになっているのだろう。

「PCMark 8バージョン2」の「Home conventional 3.0」ベンチマーク結果

「PCMark 8バージョン2」の「Creative conventional 3.0」ベンチマーク結果

「PCMark 7」ベンチマーク結果

 一応バッテリー駆動時間もテストしてみたので、その結果を紹介しよう。以下の条件でテストを実施したところ、開始から2時間31分でバッテリー残量が5%に達し、休止状態へ移行した。負荷を抑えた状態の結果なので、ゲームをプレーした状況ではもっと短くなることが予想される。だがそもそも持ち歩きを前提としたモデルではないため、それほど大きな問題にはならないはずだ。

バッテリー駆動時間テストの条件

  • 電源プランを「省電力」に設定
  • 無線LANとBluetoothをオンに設定
  • ボリュームは50%に設定
  • ディスプレーの明るさを40%に設定
  • ディスプレーの輝度調整機能を無効化
  • テストには「BBench」を使い、10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効化

 ベンチマーク結果を見ると、基本性能面では悪くはない結果が出ている。だが結果によっては、ストレージのHDDが足を引っ張っている点も見られた。予算に余裕があるなら、より高速なSSDを選びたい。

(次ページ「デスクトップなみのゲーム性能で4K解像度でも快適!」へ続く)

デスクトップなみのゲーム性能で4K解像度でも快適!

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