毎年恒例の「長~く使える極上のPCケース」特集。今年もこの1年で発売されたタワー型PCケースの中から、編集部がオススメできる製品をピックアップした。
そのPCケースをいじり倒して、一生使えるほど愛着のわく製品かどうか検証してみた。今年は7メーカーの7製品を紹介していこう。

BeQuiet!
SILENT BASE 800(ORANGE)
●URL:http://www.dirac.co.jp/silentbase-800-series/
●実売価格:2万円
BeQuiet! は名前どおり静音にこだわりを持つドイツのメーカーだ。今までは電源ユニットやCPUクーラーをリリースしていたが、今回初となるPCケース「SILENT BASE 800」を発売した。
本製品はCOMPUTEX TAIPEI 2014で発表されたこともあり、その発表を覚えている読者もいるかもしれない。開発に1年以上を費やしいよいよ12月に発売、しかも日本先行販売という、年末を盛り上げるホットな新製品だ。
前面と側面に吸音材を施工した
完全静音仕様ケース
正面から見ると角を落とした八角形状のボディが特徴的な「SILENT BASE 800」。静音性を重視したPCケースは従来にもあったが、ケースの何もかもが分厚く作られていて通気口がない製品が多かった。
本製品も見た目で通気口が少ないため同じ類かと思いきや、ケースを持ち上げた瞬間にあれっ? と違和感を感じた。
重さは普通のPCケースとさほど変わりないが、触感がすごく(いい意味で)ポリバケツ感でいっぱい。側面と背面以外に触れても金属の冷たさがまったくないのだ。
この八角形状のケースは金属のシャーシを囲む樹脂製のガワで、シャーシとガワの間に空間があるため触ると内側で反響するような感覚を生み出している。メタル感や加工精度の高さを前面に押し出すケースが多いなか、このポリバケツ感は逆に新鮮と思える。
5インチベイの前にはフロントドアを配置。ドアはマグネットでパチンと固定される。フロントファン前面部のパネルも開閉でき、押しボタン式でロックの解除ができる。
パネルを開ければ140mmファン×2基が顔をのぞかせる。大型の防塵メッシュでホコリもガード。メッシュの取り外しもフロント側から行なえる。
フロントドア、フロントファンパネルともに裏側にはスポンジ状の吸音材が貼られている。吸音材はドア形状に合わせてきっちりと施工済み。こういう加工はユーザーの手だと難しいのでうれしいところだ。
惜しむべきはファンパネルの下部がヒンジ状になっていて、パネル自体を外せない点だ。縦長のパネルが前面に向かって開くので、ケース正面に広めのスペースが必要となる。フロントドアのように縦ヒンジならいいなと感じた。
→次のページヘ続く (BeQuiet!「SILENT BASE 800」の内部)

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