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T教授の「戦略的衝動買い」 第304回

ジュラルミンを精巧加工した金魚型USBメモリーを衝動買い!

2014年10月15日 13時15分更新

文● T教授、撮影● T教授

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チタン定規メーカーが制作した精密造形のUSBメモリー

 USB-KINGYOを無理やり前述のジャンルのどれかに押しこむとすれば“ジョーク系USBメモリー”だが、販売価格(1万2500円)からはジョークでは済みそうにない。

本物の真空管を利用してデザインされた真空管型USBメモリー(右)、当初は2万円近い価格で売られていたが、ほどなく半額セールがはじまった。思いの外、消費者は実用部分以外の出費を簡単にはしないものだ。USB金魚はこのハードルを超えられるか?

本物の真空管を利用してデザインされた真空管型USBメモリー(右)、当初は2万円近い価格で売られていたが、ほどなく半額セールがはじまった。思いの外、消費者は実用部分以外の出費を簡単にはしないものだ。USB金魚はこのハードルを超えられるか?

 結局、USB-KINGYOは、以前このコラムでご紹介した「真空管型USBメモリー」(関連記事)と同じく、これはジョーク系USBメモリーとデザインコンシャス系USBの両方からハイブリッド成長した“リッチ系USBメモリー”と名づけてもいい新しいジャンルなのかもしれない。

筆者も速攻で購入したFACTRONの1cmチタン製定規だが、今は失くしてしまった

筆者も速攻で購入したFACTRONの1cmチタン製定規だが、今は失くしてしまった

 そんなUSB-KINGYOは、チタン製の1cm定規を製造販売しているクラフト&デザインショップ「FACTRON」の新企画商品だ。

 1cmのチタン定規がいったいどのくらいの人にどの程度役に立つか判断の難しいガジェットアイテムだが、USBメモリーは目的のハッキリした実用商品だ。

見方によれば金魚の口にUSBメモリーが刺さったように感じてしまう

見方によれば金魚の口にUSBメモリーが刺さったように感じてしまう

 素材はジュラルミンの塊を精巧な工作機械で加工し、多少デフォルメされた金魚の外観を削りだしたものだ。金魚のちょうど口の部分にUSBのコネクターがニョキッと飛び出している。

 メモリー容量は8GBと64GBの2種類、金魚の種類は筆者の買ったスタンダードな金魚と出目金の2種類がある。

立体的なデザインではあるが……。“USB金魚”というより“USB金魚焼”に見えてしまう。そうするとジョークデザイン系に入ってしまう

立体的なデザインではあるが……。“USB金魚”というより“USB金魚焼”に見えてしまう。そうするとジョークデザイン系に入ってしまう

USBコネクターはこの位置以外に持っていくことはできなかったのだろうか? 直接的過ぎてちょっと悲しい……

USBコネクターはこの位置以外に持っていくことはできなかったのだろうか? 直接的過ぎてちょっと悲しい……

2枚の尾っぽは補強のためもあり、一本の支柱で連結されている。くさりやヒモを通して持つことも、カバンなどの持ち手に取り付けることもできそうだ

2枚の尾っぽは補強のためもあり、一本の支柱で連結されている。くさりやヒモを通して持つことも、カバンなどの持ち手に取り付けることもできそうだ

 目玉の出っ張り部分のコストか、多少複雑な研磨加工料金かは不明だが、出目金のほうが販売価格は2千円ほど高い。金魚も出目金も極めて金属のクオリティーと工作精度にこだわりのある商品だが、できればUSB接続コネクターは標準で露出する形状ではなく、尻尾を抜き取ったら露出するなどの工夫をしてほしかった。

残念ながらUSB金魚のコネクターの向きは筆者のデスクトップPCと相性が悪く、金魚は腹這いになってしまった。生きてるかな?

残念ながらUSB金魚のコネクターの向きは筆者のデスクトップPCと相性が悪く、金魚は腹這いになってしまった。生きてるかな?

 ご存知のようにUSBコネクターには向きがあり、筆者のデスクトップPCにUSB-KINGYOを挿入したところ、お腹を上向きにしてまさに死んでる金魚のようになってしまった。ちょっと残念だった。

最初のUSBメモリーから容量は1000倍
でも価格はたった3倍!?

日本で初のUSBメモリーキー(左)と13年後に発売されたUSB金魚

日本で初のUSBメモリーキー(左)と13年後に発売されたUSB金魚

 日本で初めて登場したUSBメモリー(IBM USBメモリーキー 8MB:2001年1月発表 4800円)から約13年、まさかUSBメモリーが金魚の形で登場するとは、当時は誰も想像しなかっただろう。

 「USB金魚」(USB-KINGYO 8GB 1万2500円)の容量の数字は同じ「8」だが、単位はメガからギガの1000倍に……しかし、価格は消費税を含めてもたったの3倍だ。さて、どうする!? (^_^;)

さて、5年後にもまだUSBメモリーという市場はあるのだろうか? 楽しみだ

さて、5年後にもまだUSBメモリーという市場はあるのだろうか? 楽しみだ

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:USBメモリー 金魚 シャイニーシルバー 8GB

価格:ファクタスデザイン(直販)で12500円(税抜)で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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