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アスキースマホ総研 第36回

4G? LTE? スマホのネットワークの仕組みがこれでわかる

2014年08月26日 11時00分更新

文● アスキースマホ総研

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新しく登場した通信規格や周波数は
最新の端末で利用できる

カリー ふむふむ。各キャリアで対応する周波数などがバラバラなのはわかったのですが、端末によって対応が違ってくるのですよね?

スピーディー たとえば3Gにしか対応していないスマホだと、4G(LTE)では通信できないように、キャリアが新しく提供を開始した通信規格や周波数は、それに合わせて開発された新しい端末でしか利用できないよ。当然ながら。

ドロイド もう少し細かな話をすると、前ページの表でもわかるようにドコモのLTE(Xi)は4つの周波数で対応しているんですが、4つともに対応したスマホは昨冬モデルから。ドコモ版iPhoneで対応しているのも3つの周波数ですし。auスマホでTD-LTE互換のWiMAX 2+やキャリアアグリゲーションに対応したのは今夏モデルから。

複数の周波数で同時に通信することで、高速通信が可能になるキャリアアグリゲーション

カリー キャリアアグリゲーションというのはなんなのですか? au夏モデル発表会で聞いた気がしますけど。

ドロイド 利用する周波数の幅を広げると、通信速度が速くなるという仕組みを教えたでしょ? 従来は同時に1つの周波数でしか通信できなかったのを、2つやそれ以上の周波数で同時に通信することで通信速度を上げる技術です。auの場合は、800MHzと2.1GHzの周波数で同時に通信することで、下り最大150Mbpsの速度を実現している。

スピーディー あと、キャリアアグリゲーションは複数の周波数で同時に通信するので、どちらかの電波が弱くなったり、混雑した状態になった場合も、安定して高速通信ができるというもうひとつのメリットもあります。

カリー このキャリアアグリゲーションも次のiPhoneで対応するといいのになあ。

ドロイド 実際にどうなるかは今はわからないけど、キャリアアグリゲーションの技術自体はドコモも今年度中の対応を発表しているし、次期iPhoneで対応してもおかしくないです。ただ、auは2.1GHzのLTEは人口カバー率が90%まで行って、すでにかなり広い範囲でキャリアアグリゲーションが使えるようだから、先行して導入した強味はあるかもね。

auは今年度中に2万局の基地局で下り最大150Mbpsの通信速度に対応予定

スピーディー とどのつまりは、最新のネットワークにも対応する、最新のスマホが最良のスマホということなんです!

カリー スピーディーさん、強引に自分の主張をねじ込んできましたね……。

新規格に対応したタイミングがスマホの買い時。au夏スマホはまさにその点でオススメと語るスピーディーさん

ドロイド スマホや基地局には比較的空いている周波数に自動的に通信が切り替えられる機能が搭載されています。それに加えて、新しい通信規格や周波数に対応した機器の数は当然ながら当初は少ない。つまり、新規格や新周波数に対応した新機種は、特に都市部では快適に通信できる可能性が高いのですよ。

カリー なるほどー。でも、携帯キャリアって本当に大変なんですね。うまく電波をやりくりして、新しいサービスを入れたり。もちろん従来機種のユーザーに「通信が遅い。つながらない」って思われたら、そのキャリアから離れるから、従来のサービスが犠牲になるのも問題だし。

スピーディー カリーさんが一番苦手な計画的な仕事が必要なのですよ!

ドロイド 電波って目に見えないので実感が持ちにくいですけど、結局リソースが有限なのです。だから、月7GBといった通信量の制限が設定されているし、今後は使った通信量と料金がある程度比例する形が一般的になっていくでしょうね。


(次ページでは、「携帯のネットワークに不思議無し!」)

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