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「Synergy 2014」で発表した「Workspace Suite」や新Worxアプリなど

シトリックスが“全部入り”モバイルワークスペーススイートなどを国内発表

2014年06月02日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 シトリックス・システムズ・ジャパンは5月30日、新しいモバイルワークスペーススイート製品「Citrix Workspace Suite」や、「XenMobile」「ShareFile」の最新版機能など、今月初旬に米国で開催された「Citrix Synergy」の発表内容に関する国内発表を行った。

モバイルワークスペース“全部入り”のスイート製品

 6月30日から国内提供が開始される予定のWorkspace Suiteは、同社のXenDesktop、XenApp、XenMobile、ShareFile、そのデリバリを支えるNetScalerといった製品群を統合したものだ。Windows、Web、SaaS、モバイルのアプリケーションを集約した、セルフサービス方式のアプリストアをエンドユーザーに提供する。

新製品「Workspace Suite」は複数の製品を統合し、エンドユーザーが最適な手段を自由に選べる環境を提供する

 これにより、エンドユーザーはその時々の場所(社内/社外)やデバイスを問わず、最適なアクセス手段で自分自身のアプリケーションやデータ、パーソナライズされたデスクトップにアクセスし、社内外の人と安全にデータを共有することができる。

モバイルワークスペースのアーキテクチャ

 Workspace Suiteの希望小売価格(税抜)は、1ユーザーあたり7万200円。シトリックス チャネルアンドマーケティング本部 プロダクトマーケティング部 シニアマネージャーの竹内裕治氏によると、同スイートの機能はXenDesktop、XenMobileの各最上位エディションを組み合わせたものに相当し、それらを個別に購入する場合と比べて「およそ25%安い価格」になっている。

 またシトリックスでは、今年末にかけて同スイートのプロモーションキャンペーンも展開する。XenDesktop、XenMobileなど、シトリックス製品を導入済みの顧客に対する割引(最大70%セーブ)、ヴイエムウェアの「VMware Horizon」製品顧客に対する移行割引(50%オフでライセンスを販売)、同スイートとの同時購入によるNetScalerの割引などが予定されている。

Evernoteライクな「WorxNotes」など新モバイルアプリ

 そのほかの既存製品についても、バージョンアップや機能強化が発表された。

 XenMobileでは、新バージョンの「XenMobile 9」を6月下旬から提供開始する。新たにWindows 8.1/Windows Phone 8をサポートしており、Windowsモバイルデバイスの管理も可能になった。

 また、XenMobileで提供される業務専用モバイルアプリファミリーの「Worx App」に、メモ作成の「WorxNotes」やドキュメント編集の「WorxEdit」などが追加された。WorxNotesは、テキストだけでなく写真、音声などもメモに貼り込める“Evernoteライク”なノートアプリだ。

既存のWorxMail、WorxWebでもユーザーエクスペリエンスが改善された。WorxNotesなどの新アプリは、6月中旬からTech Preview版が提供される

 社内外とのセキュアなドキュメント共有を実現する「ShareFile」では、新たに「StorageZone Connector SDK」と「Personal Cloud Connectors」を提供する。

 従来、ShareFile経由でオンプレミスの「SharePoint」ライブラリやネットワークドライブにあるコンテンツにアクセス可能だったが、この連携対象をオンプレミスの主要エンタープライズコンテンツ管理製品(ECM)や、「Dropbox」や「Google Drive」「Microsoft OneDrive」「Box」といった個人利用のパブリッククラウドストレージにも拡張する。ShareFile経由でのアクセスのみをポリシーで許可することにより、さまざまなドキュメントに企業/組織としての監視の目を行き届かせることができる。

 NetScalerでは、6月下旬に新バージョンの「NetScaler 10.5」がリリースされる。このバージョンでは、3種類のスケール技術「TriScaleテクノロジー」が、それぞれ従来の2倍の拡張性を持つようになっている。

NetScalerでは、Triscaleテクノロジーの拡張性がすべて“2倍”に。同一筐体のスループット拡張性は最大10倍、SDXプラットフォームに集約できるインスタンスは最大80、クラスタリングによるスループット拡張が最大3Tbpsとなった

 また、シスコシステムズとのパートナーシップに基づく統合ソリューションも発表されている。シスコが「Cisco ACE」に代わるADCとして「NetScaler 1000v」仮想サービスを提供するほか、RISEやACI(Application Centric Infrastructure)といった技術を介して「Nexus 7000」や「Nexus 9000」へのNetScalerの統合を実現している。

 NetScalerのモバイル対応技術として、新たに「NetScaler MobileStream」も発表された。高速化プロトコルの「SPDY Ver.3」や、3G/4GネットワークとWi-Fiネットワークをシームレスに活用する「マルチパスTCP」などの技術を盛り込み、モバイルデバイスにおけるユーザーエクスペリエンスを大幅に向上したとしている。

「“1+1=2以上の価値”を提供できる唯一の存在」と強調

シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長のマイケル・キング氏

 発表会に出席したシトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長のマイケル・キング(Michael King)氏は、25周年を迎えたシトリックスが掲げる「モバイルワークスペース」ビジョン(関連記事)の重要性をあらためて強調した。

シトリックスの掲げる「モバイルワークスペース」のビジョン

 キング氏は、ユーザーやデバイスの考え方が「モバイルファースト」に、アプリケーションやサービスの考え方が「クラウドファースト」になっていく中で、シトリックスでは最高のユーザー体験を提供する「エクスペリエンスファースト」の姿勢を重視していると述べた。

ユーザー側でモバイルファースト/クラウドファーストの動きが進むなかで、シトリックスは「エクスペリエンスファースト」の姿勢を重視

 こうした姿勢に基づき、個々の製品コンポーネントの価値を足し合わせたものよりも大きな、“1+1=2以上の”価値をモバイルワークスペースで提供できるのがシトリックスの強みだとキング氏は強調した。「今日、真の意味でモバイルワークスペースを提供できるのは、われわれだけだと考えている」(キング氏)。

個々のコンポーネントの価値を足し合わせたものを上回る価値を提供している、とキング氏

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