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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第14回

紙の新聞は未だ強し、Yahoo!ニュースアプリの利用も目立つ

利用率と信頼度は新聞、速報はテレビ! メディア利用動向を再確認

2014年06月02日 11時00分更新

文● 高橋暁子

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紙の新聞は読売、ニュースサイトは朝日・日経

 紙の新聞の販売部数や新聞社のニュースサイトのシェアはどうなのだろうか。具体的な数字を見ていこう。

 日本ABC協会「新聞発行社レポート 半期・普及率」(2013年7月~12月)によると、新聞の販売部数は、読売新聞が1320万570部(朝刊986万8516部+夕刊333万2054部)でトップ。続いて朝日新聞が1027万1175部(朝刊754万3181部+夕刊272万7994部)、毎日新聞は433万4916部(朝刊335万366部+夕刊98万4550部)、日経新聞は417万3895部(朝刊277万6119部+夕刊139万7776部)、産経新聞は215万3570部(朝刊161万7525部+夕刊53万6045部)となっている。

 読売新聞と朝日新聞が1000万部を突破しており、トップ争いをしている状態だ。

新聞発行社レポート 半期・普及率(2013年7月~12月)
  合計販売部数 朝刊 夕刊
読売新聞 1320万570部 986万8516部 333万2054部
朝日新聞 1027万1175部 754万3181部 272万7994部
毎日新聞 433万4916部 335万366部 98万4550部
日経新聞 417万3895部 277万6119部 139万7776部
産経新聞 215万3570部 161万7525部 53万6045部

日本ABC協会調べ


 マイボイスコム調査(2012年11月)によると、「普段閲覧している新聞のニュースサイトや電子新聞」という問に対しては、朝日新聞が38.3%、日経新聞が38.0%でほぼ同率1位となった。続いて読売新聞が32.3%、産経新聞が20.7%、毎日新聞が20.5%、地方紙が18.5%、スポーツ紙が13.3%、夕刊紙(夕刊フジ、日刊ゲンダイなど)5.6%、英字新聞など外国語新聞4.0%、専門紙・業界紙3.6%だった。

 なお、男性20~40代、女性20代は日経新聞が最も多くなっており、社会人の現役世代は日経新聞のニュースサイトを見る傾向が伺える。男性30代は「スポーツ紙」も多くなっている。

普段閲覧している新聞のニュースサイトや電子新聞(2012年11月)
順位 新聞名・種別 シェア
1 朝日新聞 38.3%
2 日経新聞 38.0%
3 読売新聞 32.3%
4 産経新聞 20.7%
5 毎日新聞 20.5%
6 地方紙 18.5%
7 スポーツ紙 13.3%
8 夕刊紙 5.6%
9 外国語新聞 4.0%
10 専門紙・業界紙 3.6%

マイボイスコム調べ


 さらに同調査で「有料の電子新聞の利用」について聞いたところ、日経新聞が0.8%で一番高く、次に朝日新聞0.3%、読売新聞0.2%となった。産経新聞、毎日新聞、地方紙、夕刊紙、外国語新聞、スポーツ紙、専門紙・業界紙はすべてそれぞれ0.1%ずつだった。有料の電子新聞は日経新聞がリードしているが、全体にはまだそれほど浸透しておらず、これからの普及が課題と言えるだろう。

ニュースアプリトップは「Yahoo!ニュースアプリ」

 スマホでニュースを得るには、ニュースアプリが便利。一体どれくらい利用されているのだろうか。

 ジャストシステムの「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2014年1月度)」によると、スマホユーザーに対して「ニュースアプリを利用しているか」と質問したところ、「現在利用している」が39.8%、「以前は利用していたが今は利用していない」が10.8%となった。つまり、50.6%と半数以上がニュースアプリを使用した経験があるというわけだ。

 使用中のニュースアプリを聞いたところ、最も頻繁に使われているアプリは「Yahoo!ニュースアプリ」だった。内訳は、頻繁に利用している(ほぼ毎日)43.2%、よく利用する(1週間に1回以上)18.2%、時々利用する(1ヵ月に1回以上)6.8%で、つまり約7割にあたる合計68.2%の人たちが使用していることになる。

 以下、ほぼ毎日という回答が多かった順に、SmartNews14.5%、朝日新聞11.8%、日本経済新聞電子版10.5%、Gunosy10.0%となった。2013年7月時の調査結果と比較すると、SmartNewsが大きく伸びており、頻繁に利用している(ほぼ毎日)が6.5%から14.5%へと増加している。スマホからニュースを取得する手段として「ニュースアプリ」の使用がほぼ定着したことが分かる。

 新聞は未だ購読率が高いが、利用者が高齢化する傾向にある。時代に伴ってニュースを得るために利用するメディアは変わりつつある。ポータルサイトの浸透と共に、スマホのニュースアプリの急速な普及率が目立つ。今後の動向にも注目していきたい。

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