2014年版、ホテルの有線LANをWi-Fi化する「小型ルーター」比較! 第1回
高速11ac、軽量、有線LANをWi-Fi化する小型ルーター選びはココがポイント!
2014年05月02日 11時00分更新
筆者は地方を拠点に活動しているせいか、周辺地域や関東へ出張する機会が他のビジネスマンよりも多い。とくに遠方となると、宿泊を伴うケースも頻発するのだが、そうしたときに役立つのが小型のWi-Fiルーター。PCショップや家電量販店などでも目立つ場所で売られているので、ご存知の読者もいることだろう。
最近は、格安のビジネスホテルでも自由に使えるネット環境が用意されていることは、めずらしくなくない。ただし、Wi-Fiに対応している施設は、私の経験では2割程度といったところだろうか。厳密には、どこのホテルでもロビーではWi-Fiが使えるようになっているのだが、客室では有線LANしか提供されていない、ということが圧倒的に多かった(もう数ランク上のホテルなら、状況は変わってくるのかもしれないが)。
その一方で、出張時に持っていく端末はすべてがWi-Fiのみに対応。念のために有線LANアダプターを持っていくこともあるが、ポケットサイズのWi-Fiルーターのほうが使い勝手がいい。そろそろ購入したいと思っていた頃に、編集部より本企画の打診があった。せっかくなので、主要端末を集めてテストしてみることにした。
まずは機器の選定から。驚いたのが、昨年にくらべて製品の選択肢がかなり増えていること。小型で軽量、という基本的な製品に加えて、接続のしやすさといった使い勝手を売りにしたものから、メディアリーダー代わりになるもの、モバイルバッテリーとして使えるような多機能ものまで、多岐にわたっている。
小型・軽量をウリにしたスタンダードな製品は昨年のモデルにくらべて全体的にサイズダウンしている印象。具体的には、マッチ箱くらいのサイズだったものが、ライターくらいの小ささになっている。
重量についても、専用ACアダプター不要で多くの製品が本体50gを切っている。旅行や出張時はなにかと荷物が増えがちなので、デジタルガジェットの重量はできるだけ抑えたいという需要があるのだろう。
また、高速さを売りにしている製品が増えている点にも注目したい。昨年ドラフトから正式規格となった11acへの対応機器が続々と登場している。格安ホテルなどでは、インターネットへの接続自体のスループットが出ないというケースもあるが、友人や同僚と大量のデータをやりとりしたいという場合には、中継器となるルーターができるだけ速いほうがいい。
今年は「11ac対応」「小型・軽量」「多機能」という3つのカテゴリーに分けて製品を分類し、すみずみまで比較。さらに「多機能」編は本連載2回目に紹介する。
