このページの本文へ

ギターアンプ型BTスピーカー「AMPLIFi」はギターキッズの希望か?

2014年04月10日 17時00分更新

文● 四本淑三 撮影●篠原孝志(パシャ)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

トーンマッチング機能で有名な曲を「その音で」弾ける

 AMPLIFiの売りにトーンマッチングという機能があります。AMPLIFi Remoteを使ってiOS機器内の音楽ライブラリを再生すると、その曲のギターサウンドに似たセッテイング候補が表示され、実際にその音で弾けるというものです。これは音楽のオーディオ成分を解析するわけではなく、曲名やアーティスト名から検索して、あらかじめ用意された音色を選んでくるという仕掛けです。

AMPLIFi remoteでiPad内の音楽ライブラリを選択、ジミヘンのパープルヘイズを再生している様子。右側に候補の音色が示され、選択するとその音色設定に切り替わります

 これと似たような機能は、2002年にLine 6が発売した製品「GuitarPort」にも実装されておりました。GuitarPortはギター専用の赤いUSBオーディオ・インターフェースで、Windows向けのアプリをインストールすると、アンプシミュレーターとして機能するという、当時としては革命的な製品でした。

 最も驚いたのが「GuitarPort Online」というサービスで、月額7.99ドルを払えばホンモノのバッキングトラックが好きなだけダウンロードできるというもの。どうホンモノかというと、たとえばRUSHのオリジナルトラックがマイナスワンで用意されていたり、ビリー・コックスとバディ・マイルスが新たに録音したジミ・ヘンドリックスの曲のバッキングトラック(つまりそれってバンド・オブ・ジプシーズじゃん!)があったり……。まだ日本ではダウンロード型の音楽配信が始まったばかりで、iTunes Music Storeもサービスされていない時代でしたから、いきなり未来が来たような思いがしたものです。

 で、これらのバッキングトラックをダウンロードすると、そのついでにアンプの音色もダウンロードできて、実際にその音で弾けるというものでした。自分で作った音色をアップロードしたり、他人の作った音色を参考にしたりで、実に楽しかったわけです。

残念ながら「GuitarPort Online」は2012年6月末にサービス終了

 AMPLIFiのトーンマッチング機能もこれによく似たもので、ユーザーが作った音色も検索対象に含まれます。実際に音色を作り、アップロードして動作を試してみました。なお、クラウド機能の利用にはアカウント作成が必要ですが、その昔、GuitarPort Onlineのために作ったアカウントでログインできたことには少々感動しました。

トーンマッチングの動作テスト。私が参加しているmonogrammeというバンドの「Count」という曲のために作った音色。これをクラウド上で公開します

その後、アプリ内で「Count」という曲を再生。すると右側に、さきほどクラウドに上げた音色が表示され、ダウンロード可能な状態に。音色は再生中のバンド名や曲名をキーに検索しているようです。この再生画面にはフレーズをコピーしやすいよう、再生速度を1/2に落とすボタンもあります

 で、このギターの音色はどうかを示すために「デモも録っておきますから」と担当編集様に軽く言ってしまったのですが、ちょっと困ったことに。

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中