トーンマッチング機能で有名な曲を「その音で」弾ける
AMPLIFiの売りにトーンマッチングという機能があります。AMPLIFi Remoteを使ってiOS機器内の音楽ライブラリを再生すると、その曲のギターサウンドに似たセッテイング候補が表示され、実際にその音で弾けるというものです。これは音楽のオーディオ成分を解析するわけではなく、曲名やアーティスト名から検索して、あらかじめ用意された音色を選んでくるという仕掛けです。
これと似たような機能は、2002年にLine 6が発売した製品「GuitarPort」にも実装されておりました。GuitarPortはギター専用の赤いUSBオーディオ・インターフェースで、Windows向けのアプリをインストールすると、アンプシミュレーターとして機能するという、当時としては革命的な製品でした。
最も驚いたのが「GuitarPort Online」というサービスで、月額7.99ドルを払えばホンモノのバッキングトラックが好きなだけダウンロードできるというもの。どうホンモノかというと、たとえばRUSHのオリジナルトラックがマイナスワンで用意されていたり、ビリー・コックスとバディ・マイルスが新たに録音したジミ・ヘンドリックスの曲のバッキングトラック(つまりそれってバンド・オブ・ジプシーズじゃん!)があったり……。まだ日本ではダウンロード型の音楽配信が始まったばかりで、iTunes Music Storeもサービスされていない時代でしたから、いきなり未来が来たような思いがしたものです。
で、これらのバッキングトラックをダウンロードすると、そのついでにアンプの音色もダウンロードできて、実際にその音で弾けるというものでした。自分で作った音色をアップロードしたり、他人の作った音色を参考にしたりで、実に楽しかったわけです。
AMPLIFiのトーンマッチング機能もこれによく似たもので、ユーザーが作った音色も検索対象に含まれます。実際に音色を作り、アップロードして動作を試してみました。なお、クラウド機能の利用にはアカウント作成が必要ですが、その昔、GuitarPort Onlineのために作ったアカウントでログインできたことには少々感動しました。
で、このギターの音色はどうかを示すために「デモも録っておきますから」と担当編集様に軽く言ってしまったのですが、ちょっと困ったことに。