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INSIDE the CLOUD

クラウドでタクシーに革新のうねりを

2014年03月24日 07時00分更新

文● アスキークラウド編集部

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SYSTEM OUTLOOK
「全国タクシー配車」アプリを支えるウィンドウズ アジュール

 日本交通の配車アプリは、日交データサービスで内製されている。その開発実務で大きな役割を演じているのが、同社の亀井松太郎氏だ。亀井氏は、マイクロソフト「MVP(モスト バリアブル プロフェッショナル)」に選ばれた経歴を持つ技術者である。日本交通版アプリの初版を――「アイフォーンアプリ」の開発経験がなかったにもかかわらず――ほぼ一人で作り上げ、「ウィンドウズ アジュール」ベースの全国版アプリの仕組みを設計・開発した。全国版は、ハイブリッドクラウドのシステムであり、さまざまなタクシー会社の無線配車システム(オンプレミスシステム)とクラウド上のアプリが、アジュールのサービスバスを介して連携している。サービスバスは、標準インターフェースによるシステム連携を実現する仕組みであり、全国版のように、多様な外部システムとの連携が求められるアプリには非常に有効だ。

アジュールと各タクシー会社の配車システムは、「サービスバス」を通じてつながる

アジュールと各タクシー会社の配車システムは、「サービスバス」を通じてつながる

 また、アジュールは、マルチデバイスに対応している他、そのPaaS環境では、サーバーリソースをダイナミックかつスピーディーに拡縮でき、運用管理も自動化されている。この辺りも、日本交通がアジュールを評価したポイントである。ちなみに、アジュールの採用によって、配車アプリのシステムを自社構築した場合に比べて、コストが10分の1に圧縮されたという。

配車アプリの成功を機に、日交データサービスの役割はますます重要性を帯びる。写真は、配車アプリ開発の中心メンバーである亀井氏

配車アプリの成功を機に、日交データサービスの役割はますます重要性を帯びる。写真は、配車アプリ開発の中心メンバーである亀井氏

(本記事はアスキークラウド2014年4月号に掲載されたものです。本文中の数字や肩書などは本誌掲載時のものです)

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