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INSIDE the CLOUD

サプライチェーンをもっと俊敏に、しなやかに

2014年05月24日 07時00分更新

文● アスキークラウド編集部

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昨年3月、東洋ビジネスエンジニアリングのクラウドサービス「Business b-ridge」がリリースされた。世界にまたがる企業・組織間の協業を支援する新タイプのビジネス・コラボレーション・プラットホームだ。

 グローバルに広がる製造業のサプライチェーン――そのプロセスは、数多くの企業・組織の連携により成り立っており、海外事業の拡大や変化に伴い、新たな企業との協業が必要になるケースも増えている。そんな中で、ITサイドに求められているのが、協働のプロセスを速やかに、かつセキュアに、効率的に回す仕組みを迅速に立ち上げることだ。東洋ビジネスエンジニアリングの「Business b-ridge」(以下、ビジネスブリッジ)は、まさにこの課題解決を支援するクラウドサービスといえる。

東洋ビジネスエンジニアリング コンサルティング統括本部 ソリューション企画推進部長の宮澤由美子氏

東洋ビジネスエンジニアリング コンサルティング統括本部 ソリューション企画推進部長の宮澤由美子氏

「事業展開のスピードや柔軟性が強く求められる今日、新たなサプライヤーとの取引を始動させるのに、1年以上の歳月をかけてシステムを構築している猶予はありません。まずは企業間で共通に使えるビジネスインフラを通じて取引を始め、徐々にシステムの結合度を高めていく――そんなソリューションが求められているのです」と、コンサルティング統括本部でソリューション企画推進部長の任に当たる宮澤由美子氏は言う。

コミュニケーションとデータの一元化

 ビジネスブリッジは、特定のプロジェクトや業務に関わる複数の担当者が、組織や国・地域にまたがった協働作業を行うためのビジネスインフラだ。企業・組織間のデータ連携とコミュニケーション連携によって、協働プロセスの精度や品質を高める考え方が根底に流れている。
 例えば、何らかのグローバルな業務(あるいは、プロジェクト)を取り仕切る管理部門があるとしよう。ビジネスブリッジでは、そうした管理部門が、自社の各拠点や取引先との双方向コミュニケーションを(単一のデータベース上で)管理し、取りまとめていくことで、進捗管理表(台帳)が出来上がっていく。言い換えれば、データベース上で一元的に管理されたデータを、関係各社・各組織の担当者がコミュニケーションを取りながら、協働で保守・共有していくシステムともいえる。
 多数の企業・担当者が関わるプロジェクトを進めていく中で、メールなどを通じた担当者間のやりとりによって、データ・文書が各所に散在してしまい、データの一貫性や整合性を確保する作業が極めて煩雑になるケースが間々ある。しかし、データとコミュニケーションを一元管理するビジネスブリッジならば、このような問題が発生するリスクはない。また、ビジネスブリッジ上では、担当者の役割ごとに、データの見える範囲が変動するほか、業務の進捗状況によってもデータの見え方(公開されるデータ)が変化する。つまり、固定的な役割に応じてデータが確定される場合と、業務の進捗度によってデータの見え方が変化する場合の2通りのコミュニケーションパターンが用意されているのだ。さらに、こうしたパターンに沿ってデータベースを構築する際に、データベースのフォームや行列の関係をプログラミングレスで設定することも可能となっている。

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