筐体はアルミの閉断面構造で軽く薄い
初代JAMBOXは直線で構成された外観と、ポップなカラーリング、そしてラバーで覆われた独特の質感から、従来のオーディオ機器とは違う主張が感じられた。内部は強化繊維入りのプラスチックで構成されていたが、これはメインスピーカーの背圧を受けてパッシブラジエーターを駆動させるため、強度が必要だからだった。
新しいMINI JAMBOXのボディーは押し出し成形のアルミニウムとなり、アノダイズド処理された表面は冷たく、サラサラとした感触。長方形のアルミ棒を繰り抜いた完全な閉断面構造で、その中にスピーカーやバッテリーなどを詰め込んで密封した構造になっている。これにより振動や気密性にシビアなパッシブラジエーターを抱えながら、強度の確保と軽量化を果たした。
ここで新旧JAMBOXの外形寸法と重さを比べてみよう。
初代JAMBOXとMINI JAMBOXの違い | ||
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モデル | 初代JAMBOX | MINI JAMBOX |
サイズ | 幅151×奥行き40×高さ57mm | 幅154×奥行き24.5×高さ58mm |
重量 | 327g | 255g |
高さと幅はほぼ変わらず、奥行きだけが半分近くに薄くなっている。そして重さは72gも軽くなった。持った瞬間は軽い。しかし電源を入れた際のパッシブラジエーターの鳴動は相変わらず「小さくても低音は出るんだ」というメッセージを発している。
ただ、これで心配になるのが、机の上に置いたときにどうなるかということだ。
初代は低域の振動を筐体接地面が支えきれず、スピーカーが勝手に「歩く」という現象が度々起きた。初代より軽くなり、また薄くなって底面の積極面積が減ったことで、さらに歩き回るのではと思ったが、Jawboneのデザインチームもこの問題は認識していたらしく、接地面のデザインが変更を受けている。