ポタアンもあることだし
スマホでのハイレゾ再生を試す!!
次はスマホでハイレゾ音源の再生に挑戦してみた。ポータブルなAndroidスマホで1曲あたりの情報量が大きいハイレゾ楽曲を扱う必要性があるかどうかは、個人によって意見は分かれるだろう。
だがしかし、よりいい音が楽しめる可能性があるならその方法を実践してみるのが音質を追求するオーディオ好きの正しい姿のはず。
前回紹介した「Winamp」(有料版)や「Poweramp」、「JetAudio Basic」を使えば、いずれも内蔵スピーカーやヘッドフォンで音が再生される。96kHz/24ビットのFLACだけでなく、96kHz/24bitのWAVや192kHz/24bitのFLACも再生できた。
しかし、これは内部で48kHzに変換されての再生だ。では、D-Zero SEで試すとどうかというと、結果は再生できない。“できない”という意味は、D-zero SEから音は出るがそれはスマホ側で48kHzに変換されているため、と言う意味ではない。
エラーが起きてその曲の再生自体ができない、あるいはスマホの内蔵スピーカーから再生が始まる(これは48kHz変換後の再生)といった具合だ。
D-Zero SEでハイレゾ音源が再生できないのは、USB入力時のデジタル信号が最大48kHzまでという仕様のため。ハイレゾ音源をそのままD-Zero SEにデジタル入力できないことが原因だし、48kHz以下に変換しないとその後の処理ができないのだろう。
ということで、今度は最大192kHz/24bitに対応するUSB DAC「Olasonic NANO-D1」(希望小売価格7万3500円)を使用した。
このモデルのユニークなところは、Windowsは専用のドライバー(Macでは不要)をインストールすることで192kHzにまで対応するが、ドライバーなしでも96kHzまで対応の汎用USB DACとして使えること。
つまり、AndroidやiOS端末をプレーヤーとしたハイレゾ再生でも使えるのではないか(ドライバーなしで使える96kHz/24bitまで対応のUSB DACもこれに該当する)。入力切り替えスイッチで「USB96」と「USB192」を切り替えられるので、PCと併用できるのも便利だ。
早速試してみたのだが、いずれの再生アプリを使ってもハイレゾ再生をしようとするとエラーで再生できなくなったり、酷いときにはフリーズした(Androidでフリーズすると勝手に再起動することを初めて知った)。この段階で、どうも現在の多くのAndroidスマホではハイレゾ音源ファイルをデジタル出力できないようだとわかった。
アプリを変えて挑戦!
「USB Audio Recorder PRO」
筆者は結構しつこい性格なので、別のアプリを試してみることにする。それが「USB Audio Recorder PRO」(429円)。
USB Audio Recoder PROはその名の通り本来は録音アプリで、オマケとして再生機能があり、WAV、FLAC、AIFF(再生のみ)のファイルならば再生もできるというものだ。
動作条件としては、Android 4.0以降であることと、USB OTGケーブルでUSB DACと接続する必要があること。アプリを起動すると接続したUSB DACを認識し、USB DACが対応するサンプリング周波数と量子化ビット数が選べるようになる。
今度こそ、再生OK! と言いたかったのだが、結論としてはすべてNG。48kHzまでは問題なく再生できるのに、96kHzのファイルとなるとエラーが出て再生できない。端末によっては、ノイズまじりの再生ができることもあったが、USB DAC側では44.1kHz信号と認識しているという、まともな再生とは言いがたい状態だった。
負け惜しみではないが、iPadを使用したハイレゾ再生はきちんとできる。iPad用のLighitninng to USBカメラアダプター(USB OTGケーブルのようなもの)というアクセサリーを使ってNANO-D1と接続すると、きちんと認識するし、FLAC Playerで96kHzのハイレゾ再生もできている。
ただし、Lighitninng to USBカメラアダプターはiPhoneでは使えない(USBホスト機能がないのだろう)ので、スマホでハイレゾ再生とは言いにくいのが残念。
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