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まかふぃーぶはじめました 第22回

電脳系物理排除型魔法少女「マカルージュ!」

第4話:ボットネットは変態ゾンビの夢を見るか?

2013年05月28日 09時00分更新

文● 藤春都 イラスト●もち夫

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登場人物紹介

イチト

謎の組織「HENTAIクラスタ」のリーダー。そのほか一切の素性は不明だが、組織名から類推できる系のあれな人。ある意味、俺たちの味方。そして受け。


蓮(レン)

ショタ。以上。


ジルベール

金髪フランス人。「あ、竹宮先生の……」とか言ってはいけない。


如月

無口な二枚目。一見常識人っぽいが、常識人はいい歳して眼帯はしないので、静かに厨二病をこじらせているのだろう。


マリア

本部から派遣されてきたニューフェイス。HENTAIクラスタなんて名前の組織に本部も支部もねーだろと思ったあなたは正しい。

陰謀成功/ボットネット拡大中

「あれから数日、首尾はどうだ、ジルベールよ」

「はっ、新メンバー・マリアがターゲットに接触してから数日、ゾンビ化したスマホの数は順調に増加しております」

「ふははははは、圧倒的ではないか我が軍は!」

「ねーねー、ゾンビ化ってなに?」

 蓮が尋ねると、イチトは気分よく応えてくれた。

「ふっ、栄光ある我がクラスタに名を連ねながらこのようなことも知らぬとは論外、本来なら身の毛もよだつようなお仕置きをするところだが、今回は特別に教えてやろう。

 ゾンビ化とは、パソコンやスマートフォンにマルウェアを仕込まれ、知らぬ間に外から遠隔操作されてしまうことだ。持ち主のあずかり知らぬところでマルウェアが稼働し続けるものだから、傍からはまるで動作が重くなったように見える」

「だから『ゾンビ化』なんだねー」

「うむ。さらにゾンビ化した端末を遠隔操作すれば、こんなこともできてしまうのだ!」

 イチトがばっと両手を広げると同時に、ジルベールが円卓前のモニタを操作した。

「うわー、ネットワークがどんどん広がってる」

「これはボットネットと言い、ゾンビ化したパソコンを束ねたものだ。

 このパソコン群を用いれば、感染したパソコンを勝手に使ってスパムを送信したり、DDoS攻撃(複数のコンピュータから目標のサーバーを攻撃すること)に利用したり、フィッシングサイトを開設したりとやりたい放題なのだ。なにしろ他人のパソコンだから、万が一犯罪行為がバレたとしても捕まるのは赤の他人だからな!」

「さすがリーダー、人でなしだね!」

「ふっ、人でなしの変態とはこの私のことだ」

「いやそれは褒めてない……」

「日本ではWi-Fiやスマホの定額制のおかげで、ネットワークへの常時接続が一般的だからな。我々乗っ取る側からすれば攻撃にはたいへん利用しやすく、狙い目なのだ」

「ところでさ、僕たちは女子高生のスマホを乗っ取って何をやるの? また前みたいに女子高生の住所録とかを狙うの?」

「ふっ、我らの目的はそんな児戯などではない。崇高な……崇高な、ええと……」

「……考えてなかったんだね」

「黙れ。あのマリアがいまだにこのアジトに来ないのが悪いのだ!」

【閲覧注意】マリアの目的【グロ画像】

「あーん、やっぱり動作が遅いっ。イライラするううう」

「こら、人前で大きな声を出さないの」

「だって、マリアさんに教えてもらった通りに何度も再起動したのに! えーん、どうしてかなあ……」

「機種が古いからじゃない?」

 喫茶店で嘆く女子高生をひそかに見つめ、マリアはほくそ笑んだ。

「ああ、可愛いわあ、女子高生……本当にもう、食べちゃいたいくらい」

 ほう、と息をついて女子高生たちを見つめるその姿は絵になりそうなほど美しかったが、その口からはちょっと涎が垂れている。

「そのお肌はまるで輝くよう、笑っているところはとても素敵だけれど、至高ははやっぱりちょっとイラついているところの顔だと思うのよ。不機嫌そうにほっぺたを膨らませる顔、少し上がった目尻、きつめの口調、そのすべてがあの年頃の少女にしか醸し出せない奇跡の輝き!

 さあ少女たち、もっともっとイライラしてその素晴らしい姿をワタシに見せて!

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