スマートフォンは高機能なコンピューター。一昔前のパソコン並みの処理能力を持ち、ストレージ容量も大きい。前回紹介したよう紛失したり、盗難にあったりすれば、そこから自分の大事な情報が漏れだす可能性がある。
また、紛失や盗難に合わなくても、使い方を誤まったり不注意があれば情報が抜き取られる可能性もある。スマホを使うからにはいかに情報流出を抑え、セキュリティーを高めるかが課題となる。
特集の最終回は、そんな“スマホの落とし穴”から身を守る工夫を紹介していく。
Q1:ロックをかけてないスマホを落とした。何か対策はある?
A:スマホ画面をロックできるサービスがあるが……
残念だが、事前に対策をまったく講じていない場合、セキュリティー的にはあきらめなければならない部分が大きい。iPhoneの「パスコードロック」のようにロックを解除する際の暗証番号のような制限がまったくなければ、誰でもスマホの中の情報にアクセスできてしまう。
また、ドコモの「おまかせロック」のように、対応機種であれば事前申込みや設定がなくてもスマホ画面やおサイフケータイのリモートロックが可能な場合もある。ドコモプレミアクラブの会員なら無料で利用可能だ(非会員は1回あたり315~525円)。
ロックする条件はスマホが圏内であること。圏外であればネットワーク側からのロック指示は伝わらない。電池切れでも同様だ。
ロックの申込みから1年以内は、圏内に復帰した際にすぐロックがかかる仕様となっているので、一旦電池切れになってもロックがかけられる可能性は高い。しかし、悪意を持った人に、意図的に圏外の場所に移動させられてしまい、圏外のまま何らかの操作をされてしまえば、おまかせロックはまったくの無力だ。
auには「安心ロックサービス」という事前申込や設定が不要な同等サービスがあるが、スマートフォンの対応機種が少ない。そのほかに、月額315円の「安心セキュリティパック」があり、一部の旧機種を除いてリモートロックが可能だが事前の設定が必要だ。具体的には「3LM Security」というアプリを導入し、利用設定をしておく必要がある。パックという名称だけに、セキュリティソフトの利用料や位置検索サービス、サポート料も含んでいる。
ソフトバンクは「安心遠隔ロック」があるが、事前にアプリ導入が必要で、有料の「スマートフォン基本パック」(月額498円)への加入も必要。auと同様にセキュリティソフトの利用料や位置検索サービスを含み、さらに高機能な留守番電話などの通話オプションまでパックになっている。
また、iPhoneは「iPhoneを探す」機能と同じく「iCloud」からロックを掛けることができる。iPhoneの設定で「iPhoneを探す」をオンにしておき、パスコードロックを設定していればすぐに利用できる。ロックだけでなくデータを消去する機能や、地図で場所を表示したり音を鳴らす機能もあり、ちょっと置き忘れても気軽に使うことできるようになっている。
このほか、遠隔ロックができるセキュリティーアプリなどもある。いずれにせよ、一部を除き、確実に遠隔ロックするためには、事前にサービスの申込みや、いくつかの設定は不可欠。また、基本的にはスマホが圏内で電源オンの状態ではじめて機能すると思っていいだろう。
また、遠隔ロックはあくまで端末のロック。サービスによっては同時に回線の一時停止を含むこともあるが、SIMカードを抜かれてほかの携帯電話機で不正に使われないようにする手続きは別にする必要がある。

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