スマートフォンやタブレットといったモバイル機器ユーザーに対して、セキュリティサービスを提供するマカフィーが警鐘を鳴らしている。というのも、グローバルでのモバイル機器の一般ユーザー3000人を対象にした調査結果によると、利用しているスマートフォンやタブレットを、暗証番号やパスワードで保護していないユーザーの割合が3分の1にも上ったからだ。
マカフィーが行ったモバイル機器のセキュリティに関する調査では、さらに、10人に1人以上が複数の機器やアカウントで同じ暗証番号を使い回していることが明らかとなった。しかも、イギリスとドイツのユーザーの大多数は、最初に提供された暗証番号を変更することなくそのまま使用。フランスとアメリカのユーザーは、縁起のよい数字を暗証番号に選択する傾向があるという。
また、スマートフォンやタブレットが盗難等にあっても不正利用されないために、スマートフォンのパスワード情報は別途管理する必要があるが、ユーザーの15%はスマートフォンにパスワード情報を保存。その保存先として「メモ」機能が最も多く挙がった。
同社のEMEA(欧州・中東・アフリカ)担当最高技術責任者、ラージ・サマニ(Raj Samani)氏は、こうした状況について「暗証番号やパスワードを設定しないのは、玄関のドアを開けっ放しにしておくようなもの」と注意を促している。
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