自然で上質な音が楽しめるミニコンポがなんと2万円台!!
JVCケンウッド「UD-F5」
オーディオ方面では、ワンボディーのiPod用スピーカーや、PCと接続するアクティブスピーカーが人気だが、ここはあえてオーソドックスなミニコンポをおすすめしたい。
JVCケンウッドの「UD-F5」は、CDプレーヤー内蔵アンプにiPodドックを備え、FM/AMチューナーやUSB端子も備える。それにスピーカーがセットになって、最安価格は2万2000円ほどとかなりお買い得である。
サイズが大きいとか、今となっては古臭いと感じる人も多いだろうが、古くからのオーディオ装置のスタイルであるセパレートのスタイルは、実は置き場所の自由度が高く、机の上でも、ベッドサイドや本棚など、いろいろな場所にレイアウトしやすい。
そして、スピーカーのサイズが大きいというのは、音にとってはかなり有利なポイントになる。オーソドックスなスタイルにも、ちゃんと理由があるのだ。
iPodなどの再生はドックで――といいたいが、旧端子のため最新のiPod touchやiPhone 5など(Lightning端子搭載機)を直接接続することはできない。第4世代以前のiPod touchやiPhone 4Sなどを使っている、もしくは音楽再生専用機として活用するということであれば、本機のドックが役に立つだろう。
また、iPadを設置できるスタンドも付属している。前面のステレオミニ端子を使って、携帯プレーヤーやPCのオーディオ出力も接続できるし、テレビと組み合わせるなど多彩に使えそうだ。
だが、わざわざミニコンポを紹介したのは、やはり音だ。スピーカーのサイズが大きいこともあり、なかなかにスケール感の大きい立派な音がする。ナチュラルな音色が聴き心地のよいサウンドで、量感の豊かな低音が気持ち良く広がり、のびのびとした音を楽しめる。
こうしたスケール感の広さは、ワンボディーのiPodスピーカーなどではなかなか得られないもの。余裕のあるサイズのスピーカーがもたらす、聴き心地のいい音は、なかなか本格的なものだ。
きめ細かい再現なのに、高域が鋭くなりすぎないので、音量を大きめにしてもうるさく感じない。穏やかでリラックスしたムードのサウンドだ。
CDプレーヤーとしてはもちろんだが、iPodなどをプレーヤーとしてミュージックシステムがほしい人にとって、この音はなかなかの魅力と言えると思う。
安いだけではダメ! 安くていいものを吟味することが重要だ!!
デフレ脱却が叫ばれる昨今だが、株価の高騰や円安の進行が実際の景気の上昇につながっている感覚はまだ少なく、心情としてなるべく安価なものを探してしまう傾向はまだまだ続くだろう。
しかし、だからこそ、価格だけで決めてしまうのは避けたい。特に趣味に使う道具で価格を優先するのは、面白くない。
今回紹介したのは、機能や音質など優れた実力がまず先にあって、それでいてかなり安価な価格となっているものを集めたつもりだ。こういう製品こそ満足度の高い製品と言える。くれぐれも安物買いの銭失いにならないように、自分の目と耳を鍛えて製品を吟味してほしい。
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