特集最終回となる今回は、新生活には欠かせないAV機器。昨年から引き続き、AV機器は製品価格の下落が止まらない。だが、少々状況が変わってきたとも感じる。それは、発売時の価格から値下がりしたと感じる製品だけでなく、最初から売れ筋の価格帯に投入される製品が増えてきたということだ。
たとえば、ある製品で3万円台のモデルが人気なら、最初から3万円で新製品が投入されるといった具合だ。
マーケティングとしては当然の戦略だが、考えることはどこも同じ。人気のある価格帯というのは各社の製品が競合する激戦区となる。そこで売り上げを伸ばすには普通の製品を作っていてもダメ。
というわけで、価格からするとちょっと驚くようなスペックだったり、画質や音質がよくできているモデルこそ真のお買い得モデル。というわけで、今回はAV機器の低価格で手に入る実力の高いモデルをいろいろと探してみた。
2万円前後で手に入る小型テレビも高機能がてんこ盛り
超解像や録画機能完備の東芝「REGZA 19B5」
薄型テレビは、主力となる30~40V型台のリビング向けテレビは低調だが、2台目需要のある20V型前後のサイズは堅調。もともと小画面サイズのテレビは価格も安かったが、競争が激しいこともあり、各社ともなかなか力の入ったモデルを投入している。
そんな中で紹介したいのは東芝の「REGZA 19B5」。最安価格で1万9000円ほどとかなり安価だが、自慢の超解像技術の採用やLEDバックライトを搭載。USB HDDを増設してテレビ録画も行なえるなど、機能の点でもなかなかの内容になっている。
さっそく画質を見てみると、精細感の高い画質でなかなかいい。画面サイズが小さめということもあり、なかなかみっちりと詰まった密度感の高い映像だ。Blu-ray Discの映画を見ても、細かいディテールがきちんと再現されている。
そして、色も忠実感のある再現で、肌の色も健康的。決して派手ではないが、微妙な階調までスムーズに再現する。
小画面サイズのモデルは、大手メーカーのものでも低価格ゆえに画質的には残念なモデルも少なくないが、19B5はしっかりと東芝らしい画質を受け継いでいる。
もうひとつうれしいのは、「ゲームダイレクト」の採用。ゲームダイレクトは約0.2フレームの低遅延でしかも超解像による高精細化処理も行なわれること。ボタンを押すタイミングが重要になるアクション性の高いゲームも快適かつ美しい画質で楽しめる。
さらに、ポータブルゲーム機用の「ポータブルズーム」も採用と、個人用のゲーム用ディスプレーとしても最適だ。PCともHDMI接続で使えるなど、パーソナル用としての使い勝手が優れているのもお買い得ポイントと言えるだろう。
