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マウスコンピューターの“やる気のある構成”モデル「MB-W904X-SH」をしっかりレビュー

FF XIVも「やや快適」!? 性能抜群のごっついノート「m-Book W」

文●林 佑樹

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キーボード面は広くて使いやすい

 m-Book WのキーボードはノートPCにありがちな変則レイアウトではなく、至って標準的なものになっている。唯一変則的なのは右SHIFTキーくらいだ。キーピッチ約19mm、キーストローク約2mm。入力時のがたつきもなく、クセのない仕上がりだといえる。またキー表面は少しザラついており、指先が滑りにくいのもチェックポイントだといえるだろう。少し人を選ぶかもしれない部分は、Enterキーと矢印キーとテンキーの周辺。下記写真を見てみると、矢印キーは右SHIFTキーと1キーと隣接しているのは好みでわかれるところだろう。

キーボード面。矢印キーは右SHIFTキーと1キー周辺は好みがわかれるところだろう

 タッチパッドは小さめで、タッチパッドとクリックボタンは完全に分かれている。このサイズのノートになるとまずマウスを用意するとの判断からか、大型のものを用意していない。また解像度的にもタッチパッドでは細かい選択が辛いため、やはりマウス前提と思われ、Windows 8のジェスチャー操作にも対応するが、どちらかというとタッチパッド面積が小さく、パームレストに手のひらを乗せても誤入力が生じないほうにメリットがあると感じた。

 またキーボード面には電源ボタンのほか、ホットキー×3とVGAボタンが用意されている。左サイドにあるホットキーは、デフォルトでは無線LANのオンオフやミュートが割り振られているが変更可能で、よく使うアプリを設定できる。VGAボタンは、GeForce GTX660MとインテルHDグラフィックス 4000の切り替えを行なうもの。NVIDIA Optimusテクノロジーを採用しており、用途に応じて切り替えることができる。といったものの、基本的にはGeForce GTX660Mで問題ないので、電源が接続されていない状況でバッテリーの消費を減らしたいときに、インテルHDグラフィックス 4000に切り替えるくらいだろう。

ベンチマーク結果と発熱回りは良好

 MB-W904X-SHのベンチマークは、ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼアベンチマークワールド編、バイオハザード6ベンチマーク、3DMark Professional Edition、Windowsエクスペリエンスインデックスを実行した。NVIDIA Optimusテクノロジーで自動的にGPUの切り替えが行なわれるが、今回はGeForce GTX660Mでの動作をチェックしたかったため、Windowsエクスペリエンスインデックス以外はドライバ側でGPUを固定している。

 「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼアベンチマークワールド編」は、解像度1920×1080ドットでは論外レベルの結果になったため、1280×720ドットで標準品質と高品質、最高品質のそれぞれを計測した。どちらかといえば、オンラインゲームの場合、ウィンドウモードでながらプレイが多いため、こちらのほうが参考になるという判断もある。結果としては、標準設定で「やや快適」と出た。同ベンチマークはGPU要求が高く、CPU的には問題ないとしても、やはりモバイル用GPUゆえのスコアになってしまっている。ただし、オプションの設定次第ではもう少しスコアが伸びそうだったので、とりあえず遊びたいという人は問題ないだろう。

ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼアベンチマークワールド編の結果。左から標準品質、高品質、最高品質で解像度は1280×720ドット

 バイオハザード6ベンチマークは、初回実行直後に行なわれる自動設定のままで行なった。全項目が最高設定となっていたため、SCORE2949、RANK Cだが、解像度を変更したり、アンチエイリアスをオフにするなどで快適に遊べるものと思われる。

左写真が初回起動時直後の設定状況。一番いい設定になっていた。右がベンチマーク結果。画面上ではインテルHDグラフィックス 4000だが、スコアとしてはGeForce GTX660Mのものになる

 3DMark Professional Editionの結果は、Cloud Gateまでスコアが上々であったため、ヘヴィなPCタイトル以外は問題ないと判断できる。これは下記のスクリーンショットで詳細をフレームレートも含めて結果をチェックしてもらいたい。

3DMark Professional Editionの結果。クリックするとフルサイズで表示されるので、数値などはお好みでチェックしてもらいたい

 Windowsエクスペリエンスインデックスは、おおむね満足いくスコアになっている。一番低いサブスコアはグラフィックスで、インテルHDグラフィックス 4000のもの。逆にゲーム用グラフィックスは、7.3と高くGeForce GTX660Mのものになってる。

Windowsエクスペリエンスインデックス。下手なデスクトップよりもいいスコアを出している。またインテルHDグラフィックス 4000とGeForce GTX660Mのスコア差もよくわかるいいデータだ

またIntel SSD 520 Series 120GBを搭載していたので、CrystalDiskMark 3.0.2も実行してみた400

 さて、ベンチマーク時の各部の温度上昇傾向を見てみたところ、スピーカー部分がやや温度が上昇するくらいで、キーボード面やパームレストの温度上昇はなかった。おそらく、背面に用意された排気スリットが大型であることと、筐体自体が大きく内部での熱誘導がやりやすくなっているためだろう。

 高負荷が続くと排気ファンが爆音で動作するが、3DMark Professional Editionの後半で一時的になっただけで、普段はファンの動作音は聞こえないほどだ。こういったことからも家庭用だけでなく、オフィス用としても快適に操作できるパソコンだとわかる。

春からの新生活用にあれば安心の1台

 普段使いレベルであれば当分困らないスペックを持つMB-W904X-SH。ゲーミングの要求もある程度押さえつつ、実用途面に特化した仕上がりのいい大型ノートPCといえる。とくに高負荷が続いてもキーボード面が熱を持たないのは、精神衛生上とてもよい。デスクトップではなく、収納しやすいノートがほしい人はMB-W904X-SHをチェックしてもらいたい。



マウスコンピューター/G-Tune


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