本記事は、基本的には新年に発表された最新ビデオカメラの特集である。だが正直、普及度と実力という意味では「iPhone」は外せない存在になりつつある。
スマートフォンの機能の進化ぶりは恐ろしいものである。最新世代で売れ行き好調の「iPhone 5」を例にしても、800万画素のカメラを内蔵し、高精細な静止画やHDビデオ撮影(1080p/30fps)の撮影までこなしてしまう。
ビデオ撮影用途で言うなら、少なくともウェブへのアップロードを前提とするなら、まったくiPhoneで問題ない。今や、ビデオカメラを使うよりiPhoneで動画を撮影する機会のほうが多いのもうなずける。
そしてビデオカメラ側も、無線LAN内蔵に専用スマホアプリの無償提供、MP4やiFrameといった形式での動画記録対応というように、iPhoneやスマホと一緒に持ち歩くことを意識した機能を搭載してきている。その意味では「iPhoneと一緒に使うビデオカメラ」という記事構成にもできるのだが……。
厳しい撮影環境で試されるiPhone越えの動画撮影性能
AV機器マニアである筆者は画質にこだわる。というか、偏見が強すぎて今まで手持ちのiPod touch(最新世代 こちらは500万画素)のカメラ機能を使ったことさえなかった。
しかし、今回まじめに使ってみて、馬鹿にできない実力を備えていることを知って愕然とさせられた。
じゃあ、実際のところ、iPhone 5のカメラ機能とHDビデオカメラの動画撮影の実力差はどのくらいあるのかは読者も興味があるところだろう。今回の特集では、そのあたりをじっくりと検証していく。
第1回の今回は、2013年早々に相次いで発表された、メーカー各社の最新HDビデオカメラを紹介しよう。それぞれに独自の個性をさらに進化させ、基本的な撮影機能もさらに強化してきている。
厳しい撮影環境でこそiPhone 5のカメラ以上の威力を発揮するため、エントリークラスの製品であっても、簡単に高画質な映像を撮れるという点では大きな進化を果たしているのだ。
今回紹介するビデオカメラたち
まずは本特集で登場するビデオカメラをざっと紹介する。それぞれ手で持った写真を掲載するので、サイズ感の参考にしていただければと思う。
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