Q4 どんな機器で利用できる? SIMロックフリーの端末が必要?
A4 ドコモMVNOの場合はドコモの端末がそのまま利用可能。ただし、Xi端末にはXi対応SIMが必要。
月1000円以下のデータ通信SIMは基本的にSIMだけの提供なので、別途ネットワークの仕様が合致した通信機器を用意する必要がある(対応通信機器をバンドル販売、レンタルしているケースもある)。いわゆるSIMロックフリー端末で動作可能だ。
ただ、ドコモのネットワークを利用するデータ通信SIMの場合、一番手っ取り早いのはドコモのスマートフォンやデータ通信端末を用いる方法である。「ドコモMVNOのSIM」+「ドコモ端末」の組み合わせでは、SIMロック解除の手続き(3150円)を行なわなくても、基本的にそのまま利用できるのだ。
ただし、Xi対応のスマートフォン/データ通信端末については、Xiでの通信に対応したSIMでないと動作しない(FOMAにしか対応していないSIMでは動作不可)。通信速度が低速でも、Xi対応をうたうSIMが多くなったのはこのためである。反対にXi対応SIMは、FOMAのみに対応する端末でも利用可能である。
ドコモ端末の入手方法だが、既存のドコモユーザーであれば、あまった端末を流用してもいいが、オークションサイトでも比較的安価に入手できる。自己責任の部分が大きくなるが、チャレンジする価値はあるだろう。
Q5 MVNOのデータ通信SIMをドコモ端末で使う際はどういう設定をすればいい?
A5 APN/ユーザー名/パスワードを業者が指定するものに変更する。
APNは「Access Point Name」の略。ドコモMVNOのSIMをドコモ端末で利用する場合は、APNの設定をそれぞれのサービスが用意したするものに変更する必要がある。
たとえば、Android 2.3端末の場合は、[設定]→[無線とネットワーク]→[モバイルネットワーク]→[アクセスポイント名]と進み、新規の設定を追加する(Android 4.0端末の場合は、[設定]→[その他]→[モバイルネットワーク]の順)。さらに[認証タイプ]の変更が必要なケースもある。詳しくはそれぞれのサービスのサイトを参照してほしい。
Q6 ドコモ端末でMVNOのデータ通信SIMを利用する際の注意点は?
A6 SIMのサイズに注意。ドコモのスマホではテザリングが利用できない。
SIMのサイズには現在、標準タイプとmicroSIM、nanoSIMの3種類があり、最近のスマートフォンではより小型のmicroSIMが主流になりつつある。nanoSIMは現在iPhone 5でのみ利用されている。
基本的には小は大を兼ねることができ、たとえばmicroSIMを標準サイズのSIMに変換するアダプターを組み合わせることで、標準サイズ用の機器で利用できなくもない。ただし、SIMの取り出し時にアダプターからズレたりすると、アダプターに引っ掛かったSIMスロット内部のツメが折れて、回復不可能になってしまう。やはり端末に合ったSIMを用意するのが一番だ。
また、現在のドコモのスマートフォンはテザリング機能(無線LANやUSB経由でスマホのインターネット接続を共有する)にも対応しているが、ドコモのスマートフォンはテザリング機能をオンにすると、APNを「spモード」に固定してしまう。そのため、MVNOのデータ通信SIMとドコモのスマートフォンの組み合わせでは、テザリング機能が利用できない(これはSIMロック解除の手続きをしても同様)。激安SIMをパソコンなどから利用したい場合は、オークションなどで、Xi対応のUSBアダプターやモバイルルーターを購入するのが早い。