ソニーの「サイバーショット DSC-RX1」(以下RX1)は、銀塩時代のコンパクトカメラを彷彿させるクラシカルなボディーを持ち、準標準ともいえる35mm広角レンズを装着したレンズ固定式のデジカメだ。
最大の特徴は35mm版フルサイズの撮像素子を採用する点。APS-Cサイズの撮像素子を搭載するレンズ固定式のコンパクトデジカメはいくつか存在するが、このサイズの撮像素子を採用するレンズ固定式のコンパクトデジカメは世界初となる。そんなRX1で撮影サンプルを撮りまくった!
この小さなボディーにフルサイズセンサーを入れちゃうとは……
レンズ部分は大きいが本体はかなりコンパクト。本体サイズは幅113.3×奥行き69.9×高さ65.4mm、重量は電池とメモリーカード込みで約482gとなっている。
その小さなサイズとは裏腹に手に持つと重量感を感じるが、重さはそのままカメラの存在感と言える。APS-Cサイズを採用する同社の「NEX-7」より縦横のサイズは小さく、NEX-7に24mm/F1.8を装着した状態よりも小さくて軽い。ただしその分値段が高く、ソニーストアでは24万8000円で販売している。
RX1は、スタイル的には同じサイバーショットシリーズの「RX100」と共通するイメージがあるが、本機はよりカメラらしい仕上がりになっている。凹凸のほとんどないフラットな形状のRX100に比べてシャッターボタン、モードダイヤル、ホットシューなどが埋めこまれておらず、ボディーよりもはみ出して存在感があり、カメラらしさを演出している。
モードダイヤルの側面処理やシャッターボタン基部の電源スイッチあたりの造形は昔のカメラを使っていた人には懐かしさを感じる仕上げだ。
右手側の一番外側には露出補正用のダイヤルがあり、積極的に露出補正を使うようにデザインされている。背面ディスプレーには3型(約122.9万画素)の「エクストラファイン液晶」パネルを採用。明るい屋外でも視認性は高い。
上部の外部ストロボ用アクセサリーシューには専用の接点が用意され、同社のデジタル一眼レフでフラッグシップモデルの「α99」と同じアクセサリーを使用可能なほか、一般的なホットシューの形状をしているので汎用アクセサリーの使用もできる。
