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ホットなゲーミングデバイスを徹底レビュー 第3回

入力デバイスを強化してゲームに差をつけよう【本気デバイス編】

2012年11月14日 12時00分更新

文● 加藤 勝明

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コアなフライトシムの世界へようこそ
Mad Catz「X-65F Combat Control System」

実売価格:3万7800円前後
製品情報

 レースよりもマイナーなジャンルではあるが、フライトシム用デバイスにはステアリング以上にディープな世界が広がっている。それこそ2000円クラスのオモチャっぽい製品から、ガチな飛行訓練に使えそうな本格的な製品までピンキリだが、今回は戦闘機を扱うフライトシム用に設計されたMad Catz社製「X-65F Combat Control System」(以下、X-65F)を紹介しよう。

操縦桿にスロットル、そしてミニパネルが3基一体となった「X-65F Combat Control System」。スロットルユニットが他の2つのシグナルをまとめる形になっているため、最低でもスロットルと操縦桿はセットで運用することになる

 この製品はホンモノの戦闘機で使われている「HOTAS」……つまり、両手を操縦桿とスロットルに置いたままほとんどの操作を行なえる環境を模した製品。高いだけあって手触りも本格的でスイッチの数も安価な製品とは比べ物にならないほど多い! スイッチ好きならこの時点でよだれダラダラな感じだ。

操縦桿ユニットは金属パーツを多用しておりちょっと触れた程度では倒れたりズレたりしない。デザインは実在の戦闘機のコピーではないようだが、かなり“ソレっぽい”雰囲気だ。左右に捻ればラダーとしても動作する。

 さてこの操縦桿だが、映画の1シーンのようにグッと力を入れて倒そうとしても絶対に倒れない。その理由はXYZ軸の動きを回転角ではなく、操縦桿にかかった“圧力”で判断しているからだ。これは現実のFBW(フライ・バイ・ワイヤー)機の操縦桿とほぼ同じ検知方法だ(ホンモノはごくわずかに動くらしいが、本製品では微動だにしない)。この感圧方式にしっかり身体を慣らさないと、動くことのない操縦桿を無意識に動かそうとするので、腕がやたら疲れる点に注意したい。

操縦桿の頭部分。トリガー(奥側下に見える赤いもの)のほかに、親指で操作するハットスイッチが3つ。それぞれ頭の形状が違うので、手触りだけでどれがどれだか判別できるのだ

 スロットルレバーの方も重厚な作りだ。実際の戦闘機のスロットルと同様に、手を置いたまま様々な操作が可能なように至るところに十字キーやボタン、ロータリー式のつまみが付いている。スロットルレバー横のロックを解除すれば、左と右のエンジン出力を別個に調整も可能だ。

スロットルレバーの土台にパネルユニット2つ(うち右側は完全なダミー)を装着して使用する。スロットルは他製品と比べると重く、ちょっと触れた程度では動かない。かなりマッチョ向きの設定になっている。もちろんこのユニットも鈍器のように重い

スロットルユニットは結構重く、操縦してる! という雰囲気は満点。ただシューティング寄りのゲームでスロットルをガコガコ操作しようとすると、腕が痛くなるのは操縦桿と同じ。その分微妙な調整がしやすいのでリアル系シムに向いているとも言える

 さらに面白いのは、このスロットルユニットに小さなパネルを装着して使う点だ。この上には操縦桿の圧力感知を調整する4つのボタンのほか、カバー付きのスイッチなどが組み込まれている。

カバーをカパッと上に上げてスイッチオン! これぞまさに男の子って感じのスイッチだが、このスイッチには特別な機能は割り当てられていない。後述する設定ツールで、任意のショートカットを割り当てないと単なる飾りなのだ

操縦桿部分に負けず劣らず、スロットル部にもスイッチ類が山盛り。人差指~薬指用に各々ハットスイッチが用意されているほか、親指部分にはマウス代わりに使えるミニスティック(写真左、銀色の筒状パーツ)も用意されている。画面上のボタンクリック程度なら、マウスに触れることなく操作が可能なのだ(ただし実用的ではない)

 これだけスイッチ類がついているが、これをどう使うかはユーザーの設定次第だ。OS標準のゲームデバイス用ドライバーで認識されるボタン以外の仕掛けが多いため、専用設定ツールを使い1つ1つ設定することになる。主要なフライトシムの場合は、同梱あるいはネット上で見つかる設定済みプロファイルを入れれば問題ない。もちろん“実機ではここのスイッチはこの機能”などとひたすらリアルさを追求して手動で詰めていくやり方もある。カバー付きボタンを何に割り振るかとか、そういうカスタマイズの過程すらも楽しめる人にこそ使ってほしい。

X-65F専用のカスタマイズツール。XYZ軸それぞれの圧力センサーの感度を個別に設定できる。ラダー機能がうっとおしい場合は、思いっきり感度を鈍らせてしまうといい

各ボタンの機能に関しては、GUI上で1つ1つ設定してゆく。基本的にゲーム側のショートカットキーの組み合せを各ボタンに割り当てていき、そのゲーム専用のプロファイルを作っていく

リアル志向のフライトシムになればなるほど、レーダーの操作や視点の切換えだけでも多量のホットキーが用意されている。この中で自分が主に使うものだけを、X-65Fの設定ツールに組み込んでいく感じだ。画面は「DCS:A-10 Warthog」のもの

ある程度設定したら実際に飛んで、使いやすい配置に煮詰めていこう。ひたすらリアル志向でボタンを割り当てるのもよし、視点切換や武器チェンジの効率優先で設定してもよい

 すべてのスイッチをいきなり使いこなすのは当然無理なので、フライトシム自体に慣れながら、少しずつ操作を身体に覚えさせていくことが大事だ。ゲームなのになかなか骨の折れる作業だが、この過程もシムの楽しみ方のひとつ。気合いがあるならぜひとも挑戦してほしい。

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