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1万円強に戻った! 激安・爆速・超大容量の3TB HDD 第1回

3TB HDDはやっぱり1TBプラッタモデルが速かった!

2012年09月10日 12時00分更新

文● 外村克也(タトラエディット)

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 昨年の7月に起こったタイの洪水がPCパーツの供給に大きな影響をもたらしたことは記憶に新しい。当時、最大容量だった3TBの3.5インチHDDは、一時どのショップでも2万円以上が付けられていた。

 ところが現在は1万円強で購入できるほどにまで戻ってきた。動画や画像(写真)データを大量にため込む“倉庫”として使えるストレージの買いどきがついにやってきたわけだ! というわけで、本特集では3TB超の大容量HDDの最新事情について紹介する。第1回目の今回は3TB HDD自体に焦点を当て、こってりとベンチマーク比較してみた。

大容量HDD購入のポイントは「1~1.5万円」

 HDDを買おうとするとき、ほとんどの人が考えるのは容量と価格だ。個人的にも、HDDを購入するときには価格対容量のバランスに頭を悩まされるわけだが、長年HDDを買い続けて筆者がたどり着いた結論は「1~1.5万円の範囲で買える最大容量のものを買え」ということ。

 HDDは1万円を割ると、以後の価格下落は緩やかになる。その後およそ5000円のラインに達すると終息製品となる。このラインがHDDの底値だ。購入を狙っている容量のHDDが1万円を割り、底値をうつまでにはかなりの期間を要する。

 その間に大容量のモデルが登場し、底値のモデルは逆に容量単価のパフォーマンスが悪くなってしまう。GB単価がもっとも安く費用対効果に優れるのは1万円前後の製品。現在だと、まさに3TB HDDが買いどきだといえる。

3TB HDDといっても大きく2種類がある

HGSTから1TBプラッタ4枚で4TBの容量を実現した「Ultrastar 7K4000」も登場。価格は2万1000円前後とまだまだ高価だ

HGSTから1TBプラッタ4枚で4TBの容量を実現した「Ultrastar 7K4000」も登場。価格は2万1000円前後とまだまだ高価だ

 ショップの店頭を見るに、Western Digital、シーゲイト、東芝(旧HGST)など主要HDDメーカーの3TB製品が1万円台の価格帯に集中している。

 製品を見る前に、現在のHDDのトレンドを確認しておこう。今の3TB HDDには、プラッタ容量の異なる2つの製品がある。ひとつは昨年からある750GBプラッタのモデル。もうひとつは、以前まではちょっと割高感のあった1TBプラッタのモデルだ。

 1TBプラッタの製品は現在PCパーツショップでは主流のモデルとなっていて、価格も1万5000円前後かそれ以下で購入できる。それでは実際の製品をチェックしていこう。

1TBプラッタHDDの代表格! Seagate「ST3000DM001」

Seagate「ST3000DM001」

Seagate「ST3000DM001」。平均価格は1万1000円前後だ

 昨年の11月に登場して以降、長きにわたって1TBプラッタHDDの代表選手的存在となっているのがSeagateの「ST3000DM001」である。高密度プラッターに64MBのキャッシュを効率良く使う「OptiCache」という独自技術が相まって、従来のモデルから飛躍的に高速化されたモデル。比較的低価格ながら回転数が7200rpmと高速な点も特徴だ。

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3.5インチHDDの新星あらわる! 東芝「DT01ACA300」

東芝「DT01ACA300」

東芝「DT01ACA300」。まだ販売がはじまったばかりのためか、価格は1万4000円前後とやや高め

 これまでSSDや2.5インチHDDといった小型ストレージを世に送り出してきた東芝が、2012年に突如として発売した3.5インチHDD。その3TB版にあたるのが「DT01ACA300」だ。Western DigitalがHGSTを買収する際に、独禁法の絡みから、東芝に3.5インチHDDの製造施設の一部を売却している。その関係でHGSTのOEM品を東芝がリリースしたわけだ。なお、プラッタは1TBで、回転数は7200rpmである。

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約1万円で買えちゃう! Western Digital「WD30EZRX」

ウェスタン・デジタル「WD30EZRX」

最安値ベースではそろそろ1万円を切りそうなWestern Digital「WD30EZRX」

 「WD Green」というブランド名で展開している本製品。750GBプラッタを採用していると言われており、3TB HDDではもっとも安い約1万円で手に入る。8月下旬には1TBプラッタを採用する後継機種「WD30EZRX/K」も登場しているが、人気が高いのか秋葉原のショップは品薄状態だった。回転数は可変駆動式の「IntelliPower」を採用する。

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NAS向けの1TBプラッタ HDD Western Digital「WD30EFRX」

ウェスタン・デジタル「WD30EFRX」

Western Digital「WD30EFRX」。1万4000~5000円程度で販売されている

 品薄のWD30EZRX/Kとは裏腹に、比較的入手が容易なのが「WD Red」ことWD30EFRXである。こちらも1TBプラッタを採用していると言われている。低騒音、低消費電力、高耐久性をうたう製品で、長期間運用するNASやサーバーに適したモデルとして販売されている。そのため、価格は1万5000円前後と少々高め。しかし、価格の割に人気が高い。

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