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1万円強に戻った! 激安・爆速・超大容量の3TB HDD 第1回

3TB HDDはやっぱり1TBプラッタモデルが速かった!

2012年09月10日 12時00分更新

文● 外村克也(タトラエディット)

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やっぱり1TBプラッタのほうがいいの?

メーカー
製品名
Seagate
ST3000DM001
東芝
DT01ACA300
Western Digital
WD30EFRX
Western Digital
WD30EZRX
容量 3TB
プラッタ 1TB 750GB
インターフェース 3TB
容量 SATA 6Gb/s
バッファ 64MB
回転数 7200rpm 7200rpm 可変(IntelliPower)
消費電力 5.4~8W 5.2~6.4W 4.1~4.4W 5.5~6W
動作音 24~26dBA 27~28dBA 23~24dBA 24~29dBA

 上記は前ページで紹介したHDDのスペック比較表だ。こうしてみると、1TBプラッタと750GBプラッタの製品の違いについて気になるところ。

 メーカーによってファームウェアが異なるため単純な比較はできないが、Western Digital製のHDDに限ってみれば、1TBプラッタのWD Red(WD30EFRX)と750GBプラッタのWD Green(WD30EZRX)とでは、仕様面でかなり異なっている。

 プラッタ枚数が減っている分、消費電力や騒音が減っているのだ。では、実際の性能はどうだろう。ひとまずベンチマークソフトの「CrystalDiskMark」で2つのHDDの速度を調べてみた。

 なお、テストに使用したのはCPUにIntel Core i7 3770K、メモリーは4GBを搭載したマシンで、Windows 7 Proffesional(64bit)を導入したSSD(PLEXTOR PX-256M3P)から起動。対象となるHDDを接続してベンチマークソフトを走らせている。

CrystalDiskMarkの結果。左が1TBプラッタのWD Red、右が750GBプラッタのWD Green

 一般的には遅いとされている低消費電力モデルにもかかわらず、1TBプラッタのWD Redが速い。HDDの速度、とくにシーケンシャル性能に関しては、記録密度がスピードに大きく影響する。

 ディスクの回転速度が一定であれば、1周する間に読み出せるデータ量は、記録密度が高いほど多くなる。1TBプラッタは750MBプラッタに比べて1.3倍の記録密度なので、シーケンシャルアクセスも理論上は1.3倍高速になるはず。それが結果としてあらわれている。

編集部員が“やっちまった” 1TBプラッタHDD購入の落とし穴

WD30EZRXとWD30EZRX/K……を揃えるはずだったが、どちらも750MBプラッタのWD30EZRX

WD30EZRXとWD30EZRX/K……を揃えるはずだったが、どちらも750MBプラッタのWD30EZRX。担当編集は「ラベルの色が違うからてっきり」と最後まで言い訳していた

 上記のベンチ比較だが、本来ならWD30EZRXとWD30EZRX/Kで比較するのが望ましい。だが、今回は諸事情で実現しなかった。この“諸事情”は編集部員の痛恨のミス……と言えばそれまでだが、ひょっとすると多くの人もこういう事態に遭遇するかも、という注意喚起の意味で経緯を紹介する。

 本特集のため、実はASCII.jp編集部員は1TBプラッタの「WD30EZRX/K」を購入すべく、秋葉原を数時間歩き回ったそうである。

 しかし、どの店も「WD30EZRX」(750GBプラッタモデル)は置いてあるものの、WD30EZRX/Kはほぼ品切れ状態。諦めかけていた時、とあるショップの販売HDDリストに「WD30EZRX/K」の文字を見つけたという。リストにはちゃんと「1TBプラッタモデル」と明記してあり、しかも「在庫なし」の表示もなかった。

 彼は「あっ、在庫がある!」と思い、意気揚々とお店に入ってWD30EZRX/Kを注文した。間違えないようにHDD販売リストに書かれた注文番号を言って、「1TBプラッタのやつ」とまで付け加えたそうである。

 店員は製品のパッケージを編集者に見せて「これですね」と言ったそうだが、WD30EZRXもWD30EZRX/Kもパッケージは一緒。見た目では判別できない、と思い込んでいた編集者はそのままそれを購入した。

 だが、それは750GBプラッタモデルだったのである。

 状況的には店員がミスをしたわけだが編集者もミスった。何をミスったかというと、パッケージでは判断できないと思い込んでいたこと。

こんな風にパッケージのラベルに「WD30EZRX/K」と書いてあるはず

こんな風にパッケージのラベルに「WD30EZRX/K」と書いてあるはず

 実際にはパッケージ側面のラベルシールに小さい文字ではあるが「WD30EZRX/K」と印刷されている。店員にパッケージを見せられた際にそこを確認すべきだったのだ。

 というわけで、WD30EZRXとWD30EZRX/Kは紛らわしいので店員も間違えることはあると思う。1TBプラッタモデルを買おうと思っている方は必ず購入する製品のパッケージのラベルを確認しよう。

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