Windows 8のWindows Media Playerは
DVDを再生できない!?
もうひとつの変更として、Windows 8のWindows Media Playerでは、DVD再生ができなくなる。これはDVDコーデックの有無とは無関係で、PC上にDVDコーデックが存在していてもできない。というよりも、Windows Media PlayerからDVD再生機能がなくなったのである。なお、ARM版となるWindows RTには、そもそもWindows Media Player自体が付属しないという。
これには、いくつか理由があるのだが、Windows 8の開発ブログ「Building Windows 8」では、「DVDの再生や制御は、本来のユーザーインターフェースであるサードパーティーソフト側から行なうべきだ」としている。つまり、これまでのようにサードパーティーDVD再生ソフトを入れるとWindows Media Playerでも再生できていたことは、ひとつの機能にまったく別の2つのユーザーインターフェースが存在することになり、むしろ混乱を生んでいたのだという。
ところがWindows 8用の「Windows Media Center」では、DVDを再生できる。Windows Media Centerには、DVDコーデックや再生機能が含まれているからだ(図2)。ただしWindows 8では、Windows Media Centerは別売のオプションソフトとなっている。
Windows Media Centerは、Windowsから直接オンラインで購入するソフトウェアとなった。ただしその価格は、Windows 8のエディションにより変わっている。まずWindows 8 Proの場合、「Windows 8 Media Center Pack」を購入する。これは、Windows Media Centerだけの製品である。
無印のWindows 8(以下Coreエディション)の場合には、Windows 8 Proへのアップグレードパッケージである「Windows 8 Pro Pack」に、Windows Media Centerが含まれる。ただし、CoreエディションにはWindows Media Centerだけを入手する方法がなく、ProへのアップグレードでしかWindows Media Centerを入手できない。
なお、この「Windows 8 Media Center Pack」「Windows 8 Pro Pack」の価格だが、現時点では発表されておらず、正式出荷日の10月26日には発表されると思われる。ただし、どう考えても2つのパックが同価格とは考えられず、Coreエディションユーザーのほうが高くなると思われる。これらパックの入手方法だが、コントロールパネル内の「Windows 8への機能の追加」から行なうことになっている(現時点では動作していない)。
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