このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

5000円以下でできちゃう!? スマホラジコン自作に挑戦

2012年08月13日 12時00分更新

文● 行正和義

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

戦車のプラモに組み込んでみた

最小構成で動作確認をしているところ。操作からサーボの動きまでのタイムラグは、普通の送受信機の組み合わせと比べてもあまりない。しかし、高価格のサーボと比べると差が出るかもしれない(低価格サーボと高価格なサーボの違いはトルクや重量のほか高速応答性能もあったりする)

最小構成で動作確認をしているところ。操作からサーボの動きまでのタイムラグは、普通の送受信機の組み合わせと比べてもあまりない。しかし、高価格のサーボと比べると差が出るかもしれない(低価格サーボと高価格なサーボの違いはトルクや重量のほか高速応答性能もあったりする)

 なかなかな面白そうなデバイスなので、とりあえず実際に動くものを組んでみた。市販RCカーにそのまま組み込んでも動くわけだが、RC受信機をWiFi Receiverに置き換えるだけでは面白みがないので、本来RCではないモータライズのプラモをRC化してみよう。

 とはいえ、一昔前ならばモーターと電池を入れて走るプラモなんていくつもあったのだが、最近ではあまり流行らないのかめったにお目にかかれない。

モータライズのリモコン戦車「アオシマ製レオパルド2」買ってみた。大昔に作った記憶があるのはタミヤの1/35だったはずだが、いまや廃番で店頭在庫を探すしかない。ちなみにタミヤだと「楽しい工作シリーズ」の「4チャンネルリモコンボックス」と「ツインモーターギヤーボックス」などを使うことになる

モータライズのアオシマ製リモコン戦車「レオパルド2」(実売1600円前後)を買ってみた。大昔に作った記憶があるのはタミヤの1/35だったはずだが、いまや廃番で店頭在庫を探すしかない。ちなみにタミヤだと「楽しい工作シリーズ」の「4チャンネルリモコンボックス」と「ツインモーターギヤーボックス」などを使うことになる

 ようやく見つけたのがアオシマ製1/48モータライズ戦車。有線リモコンが電池ボックス兼スイッチになっていて左右のキャタピラをそれぞれ正転/逆転させることで前進/後進/旋回ができるというモータライズプラモの基本中の基本だ。

 これなら有線リモコンから取り出したスイッチを戦車内に仕込んでサーボで動かせばいいだけだ!

 ……と思ったものの、いざ組んでみると有線リモコンが大きいうえ、戦車のボディー内がギアボックスに専有されていて組み込むだけのスペースがほとんどない。

一応完成! やや不格好ですけど……

レオパルド2のシャーシ部分とリモコン。リモコン本体やギアボックス(車台内部の緑色の樹脂で囲まれた部分)が予想外に大きく、内部に受信機そのほかを全部組み込むのは、この時点であきらめた

レオパルド2のシャーシ部分とリモコン。リモコン本体やギアボックス(車台内部の緑色の樹脂で囲まれた部分)が予想外に大きく、内部に受信機そのほかを全部組み込むのは、この時点であきらめた

 とりあえず、すべてを組み込むのはあきらめて、リモコンユニット上にサーボを作りこんでみた。電池ボックスを含むリモコンユニットがそのままボディの上に載せているので見た目はあまりよくないが、戦車のスケールモデルではなくてリモコンロボのベースユニット的なものを考えてほしい。

 操縦は飛行機用操作アプリを使い、本来の戦車リモコン同様に左右のスティックを↑↑で前進、↓↓で後進、↑↓で信地旋回だ。

リモコンはスティックで端子をスライドさせて正転/停止/逆転をさせているので、スティックとスティック保持部をカッターナイフで削り落とし、スライダーをサーボのアームで動かすようにする(奥側のスティックはまだ加工前)。サーボの高さを調整しているのは「低発泡PE」と呼ばれる素材を瞬着で積層したもの。サーボは強力粘着テープで固定している

リモコンはスティックで端子をスライドさせて正転/停止/逆転をさせているので、スティックとスティック保持部をカッターナイフで削り落とし、スライダーをサーボのアームで動かすようにする(奥側のスティックはまだ加工前)。サーボの高さを調整しているのは「低発泡PE」と呼ばれる素材を瞬着で積層したもの。サーボは強力粘着テープで固定している

スケールモデルとして作りこむのはあきらめて、戦車の車台にそのままリモコンボックスを両面テープで固定した

スケールモデルとして作りこむのはあきらめて、戦車の車台にそのままリモコンボックスを両面テープで固定した

 元のリモコンをそのまま使っているため大きくなってしまったが、サーボでスイッチを操作するのではなく、受信機に接続してモーターの回転/逆回転を制御するスピードコントローラ(動作部品がない電子基板なので、モノにもよるがサーボなどよりもたいてい小さい)を使えばもっと手軽かつコンパクトに仕上がり、前進/停止/後進だけでなくスティック操作に合わせて段階的に速度調整も可能だ。

スマホ側から操作できることを確認。スティック2本の前後だけなので2chしか使っていないのがもったいないが、適当なモデルを使えば砲塔の旋回や砲身の上下なども再現できるはず。いささかトップヘビーで走破性自体もたいしたものではないが、机の上や部屋の床で遊ぶには十分だ

スマホ側から操作できることを確認。スティック2本の前後だけなので2chしか使っていないのがもったいないが、適当なモデルを使えば砲塔の旋回や砲身の上下なども再現できるはず。いささかトップヘビーで走破性自体もたいしたものではないが、机の上や部屋の床で遊ぶには十分だ

今度は何をリモート操作してやろうか……

 ともあれ、スマホと組み合わせることで実際にモノを動かせるというこのWiFi Receiver、ラジコン用機器を応用し、アイデア次第ではいろいろ使えそうだ。

 遊べるラジコンを自作してみるにも、電子工作やプログラミングなしでなにかをリモートで操作するための機器を組んでみるのにも手頃だ。このWiFi Receiverを応用してなにかを作ってみることにしよう(続く)。

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン