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5000円以下でできちゃう!? スマホラジコン自作に挑戦

2012年08月13日 12時00分更新

文● 行正和義

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 ここ最近、話題のクアッドローターヘリコプター「AR.Drone」を代表格に、AndroidスマートフォンやiPhone、iPadのアプリで操作するタイプの小型ラジコンが急激に増えてきた。

 玩具・ホビー系ショップだけでなくPCショップでも普通に売られているので、店頭で衝動買いしそうになった人も多いはず。

 トイラジコン(オモチャとして売られるラジコン)は比較的、出来がいいもので1万円前後、ややチープなものなら5000円前後というお手頃価格で売られている。

 一昔前のラジコンヘリ(10万円以上はしただろうか)から見ればとんでもない価格破壊だが、さらにコントローラーをスマホにすることでプロポ(無線送信機)が省略できるのだからコストを抑えられるのは当然。室内向けヘリならば5000円以下と激安だ。

 この種の激安トイラジコンがどれほど遊べるかはさておき、スマホでなにかの機器をコントロールするというのも面白そうだ。スマホと接続できるマイコンボードはあるものの電子工作とプログラミングの知識が必要なので、もっと簡単に実現できる程度のものがほしいところ。

 というわけで、本記事では簡単に「スマホで何かをワイヤレス操作する」ことを目指してみたい。

“ラジコン用スマホ受信機”を購入

購入した「iOS & Android WiFi Receiver」。サイズ的にはSDメモリーカードをひとまわり大きくして分厚くした感じだ。2枚重ねの基板で構成されており、接続用端子とアンテナ線が出ているのみでスイッチ類はない。なお、送料が数10ドル程度かかるので、なにかラジコンのパーツやトイなどと一緒に買ったほうがお得だ

購入した「iOS & Android WiFi Receiver」。サイズ的にはSDメモリーカードをひとまわり大きくして分厚くした感じだ。2枚重ねの基板で構成されており、接続用端子とアンテナ線が出ているのみでスイッチ類はない。なお、送料が数10ドル程度かかるので、なにかラジコンのパーツやトイなどと一緒に買ったほうがお得だ

 まずは「HobbyKing」というサイトで、何か使えるものはないかをチェック。HobbyKingはラジコンのボディーやパーツではかなりの品揃えを誇るオンラインストアで、拠点は香港にある。ちなみに、大抵のものは買っても問題ないが、送信機に関しては電波法の関係から輸入して使うのは禁止されている。

 で、発見したのが「iOS & Android WiFi Receiver」。まさに“ラジコン用スマホ受信機”である。価格は36.53ドル(約2900円)だ。

 iOS & Android WiFi Receiverの話をする前に、まずラジコンの送受信機のことを簡単に説明しておこう。

 送受信機はスペックに何chという表記がある。1chは1つのレバーなりスイッチで1つの操作を行なえることを意味し、クルマだと最低2ch(ハンドル+アクセル)が必要であり、飛行機ならば方向舵(ラダー)と昇降舵(エレベータ)とスロットルで3chが必要。補助翼(エルロン)などを操作するためにもう1ch使う場合もある。

 ホビーラジコン(トイラジコンに比べて組み立てや操縦技術を必要とするラジコン)の場合、受信機とサーボ、スピードコントローラ(モーターの回転数を制御するユニット)を組み合わせて機体なり車体に設置するが、トイラジコンだと低価格化と小型軽量化のため受信機やサーボが一体化した基板を使っている。このため応用や改造しにくい(というかできない)。

 車なり飛行機なりのホビーラジコンを作る際には、車ならば前輪のステアリング部、飛行機ならばラダーなど操舵翼面をワイヤーやアームでサーボに接続。サーボには受信機を接続し、受信機にはバッテリーを接続する。これで、送信機のスティックを動かせばサーボのアームがそれに合わせて角度を変え、操縦できるというわけだ。

 なお、ラジコンの送受信機間は専用周波数帯の無線で、昔ながらの27MHzや72MHzFM変調方式に加えて最近は2.4GHz帯を使うものが増えてきている。この2.4GHz帯は無線LANに似た仕組みで、送信機と受信機をペアリングするので従来のように同じ周波数帯を使う人が近くにいても混信しないのが利点だ。

 この無線接続を無線LAN接続に置き換えたのがiOS & Android WiFi Receiverというわけだ。

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