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音楽を聴くなら携帯音楽プレイヤーを勧めたい理由 第4回

価格帯別ヘッドフォンレビュー ハイクオリティー&ノイズキャンセル編

2万円以下で買える高音質ヘッドフォンを探せ!

2012年08月08日 18時00分更新

文● 折原一也

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ボーカルが聴きやすくフラット
オーディオテクニカ ATH-ANC23

 アクティブノイズキャンセル回路内蔵により環境騒音約90%の騒音に対応。単4型アルカリ電池1本で、約60時間の駆動が可能。ノイズキャンセル専用設計の13mmドライバーのヘッドフォンが付属している。実売価格は5000円ほど。

オーディオテクニカ ATH-ANC23

・iPod touch + ATH-ANC23

 「Chase the world」はビート感をしっかりと載せてくれる上に、ボーカルも前に出て来るため、街中のカジュアルな視聴環境では聞きやすいサウンド。「リアルワールド」は低音のパンチがよく聞いた元気系サウンドになる。中域に厚みがあるためボーカルに音程が低めに聞こえるが、バランスはよく取れている。「無想曲」はピアノに響きも出ている上に、弦楽器もナチュラルに聞かせてソツなく鳴らす。

音質評価:★★★★(4)
コストパフォーマンス:★★★★★(5)

・ウォークマン + ATH-ANC23

 「Chase the world」は低音をズンズンと響かせるサウンドで、ボーカルもしっかりと出すので、聞いていて気持ちいいサウンドだ。「リアルワールド」はエッジの切り込みがある上に、ボーカルもフラットに鳴らす。低音はベースラインに輪郭が出ていて心地良い。「無想曲」はピアノを豊かにならし、弦楽器は高域までなんとかバランスさせてくれる。

音質評価:★★★★(4)
コストパフォーマンス:★★★★★★(6)

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重低音はちょっと苦手だがクリアな音質
ソニー MDR-NC100D

 デジタルノイズキャンセリング機能により、周囲からの低音を約98.2%低減させている。フルデジタルアンプの「S-Master」の搭載による、ヘッドフォンとしても高音質な再生能力も売りだ。実売価格は約1万円。

ソニー MDR-NC100D

・iPod touch + MDR-NC100D

 「Chase the world」はボーカルも聞きやすく、低音は量的に出すためダンス系らしいサウンド。「リアルワールド」はボーカルが浮かび上がり、女性ボーカルの声を聞くにはいい。個々の楽器の見通しはいいが、重低音は暴れ気味。「無想曲」は繊細な音の再現性は良く、ピアノはリアルな音を鳴らし、弦楽器も自然だ。クリアな高音質志向のサウンドといえる。

音質評価:★★★★★(5)
コストパフォーマンス:★★★★★★(6)

・ウォークマン + MDR-NC100D

 「Chase the world」はボーカルを立ててしっかりと聞かせる上に、低音にパンチを効かせたダイナミックなソニーのサウンドをしっかりと出す。「リアルワールド」ではボーカルはやや弱めだが、空間の広がりの大きさは特筆もので、バックバンドの音までも聞き取りやすい。しかし、低音は量的に盛大に出すため暴れ気味だ。「無想曲」はピアノの透き通るような音で、微細な音まで再現している。ノイズキャンセルのおかげで、見通しの良さは音質そのものを引き上げている。

音質評価:★★★★★(5)
コストパフォーマンス:★★★★★★★(7)

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中域が弱いが低音は強いダンス向け
ロジテック LBT-AVHP300NC

 アクティブノイズキャンセル機能で周囲の騒音を90%カットできる、今回唯一のBluetooth接続タイプのヘッドフォン。Bluetooth 3.0準拠でプロファイルはA2DP/AVRCP/HFP/HSに対応。音質はSBCのほか、apt-XやAACもサポートする。バッテリーはUSB充電タイプで、連続再生時間はコーデックにより異なるがNCオンで最大5.5時間。今回はiPod touchのみで試聴した。実売価格は6000円ほど。

ロジテック LBT-AVHP300NC

・iPod touch + LBT-AVHP300NC

 「Chase the world」はダンス系らしく低音はズンズンと響くが、ボーカルはやや埋もれがちになってしまうのが残念だ。「リアルワールド」でも、低音が盛大に鳴る一方で、中域のボーカルは埋もれてしまう。音楽として、クリアさが足りないのが残念。「無想曲」のピアノはダイナミックな音が出せる。高域までは伸びないが、音楽として十分楽しめる水準だ。

音質評価:★★(2)
コストパフォーマンス:★★★(3)

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