2012年夏版 ウルトラブック(Ultrabook)の選び方
この夏ウルトラブック購入までに知っておきたい6つのポイント
2012年07月03日 12時00分更新
【夏ウルトラブック選びのポイントその2】
第2世代に搭載されるIvy Bridgeとは?
第2世代ウルトラブックは、CPUとしてIvy Bridgeこと第3世代Core iシリーズを搭載していることが特徴だ。第3世代Core iシリーズは、その名が示すように、Sandy Brdigeこと第2世代Core iシリーズの後継製品であり、いくつかの点が強化されている。
Ivy Bridgeの進化点としてまず挙げられるのが、製造プロセスルールが微細化されたことだ。Sandy Bridgeは、32nmプロセスルールで製造されていたが、Ivy Bridgeでは、プロセスルールが22nmになっている。同時にトランジスタの構造も一新され、世界で初めて3次元構造のトライゲート・トランジスタを採用した。
プロセスルールの微細化とトライゲート・トランジスタの採用によって、Ivy Bridgeでは、従来に比べて最大22%パフォーマンスが向上し、最大15%の低消費電力化を実現しているという。また、CPUに統合されているグラフックスコアも大きく強化されており、3D描画性能はSandy Bridgeに比べて最大2倍に向上している。
Ivy BridgeとSandy Bridgeを見分けるには、CPU型番の数字部分に注目するとよい。数字が3xxxならIvy Bridge、2xxxならSandy Bridgeである。なお、Ivy Bridgeは、パッケージやTDPの違いによって、デスクトップPC向けとモバイルPC向けに大別できるが、第2世代Ultrabookに搭載されているのは、超低電圧版のモバイルPC向け製品である。
現時点で発表されている超低電圧版第3世代Core iシリーズは、Core i7-3667U、Core i7-3517U、Core i5-3427U、Core i5-3317U、Core i3-3217Uの5製品だ。
【夏ウルトラブック選びのポイントその3】
第2世代(夏モデル)全般の傾向は?
第2世代ウルトラブックの全般的な傾向としては、第1世代ウルトラブックに比べて製品数が増え、バリエーションも広がったことが挙げられる。インテルによると、第1世代ウルトラブックは全世界で21機種しかなかったのに対し、第2世代ウルトラブックでは110機種に増えたという。実に5倍以上にも増加したことになる。
またその内訳も、第1世代ウルトラブックでは、13.3型液晶搭載モデルが中心であり、そのほとんどがコンシューマー向け製品であったのに対し、第2世代ウルトラブックでは、液晶サイズも11.6型から15.6型までバリエーションが増え、光学ドライブを搭載するものなど、様々なフォームファクターの製品が登場している。
また、コンシューマー向け製品だけでなく、ビジネス向け製品も登場しており、業務用途での一括導入もしやすくなった。ウルトラブックも第2世代になり、本格的な普及期に突入したといえるだろう。
【夏ウルトラブック選びのポイントその4】
前モデルから正当進化した機種群
第2世代から新規参入したメーカーも目立つが、第1世代からウルトラブックを開発してきたメーカーが投入する第2世代ウルトラブックは、前モデルから正当進化した製品が多い。
例えば、ASUSTeKの第2世代ウルトラブック「ZENBOOK Prime UX31A-R4256」は、第1世代ウルトラブック「ZENBOOK UX31E-RY256」の後継製品であり、ボディーデザインやサイズ、重量はほとんど変わってないが、CPUがSandy BridgeからIvy Bridgeに強化されただけでなく、液晶の解像度が1600×900ドットから1920×1080ドットへと向上。
キーボードもバックライト付きになるなど、前モデルでの不満点のほとんどが解消されており、製品としての完成度は大きくアップしている。
東芝の「dynabook R632」も、CPUがIvy Bridgeになっただけでなく、前モデルで不満だったSSD速度が大きく改善。さらに、ACアダプターの体積も前モデルに比べて30%小さくなり、携帯性が向上している。
このように、第2世代ウルトラブックは、第1世代ウルトラブックに比べてさまざまな点が強化・改善されており、より魅力的な製品へ進化している。
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