ITSM(IT Service Management)機能を短期間で導入
サービスデスクをSaaS提供!CAの「Nimsoft Service Desk」
2012年06月27日 09時00分更新
6月26日、CA Technologiesはサービスデスクソリューション「Nimsoft Service Desk」日本語版を日本市場向けに初投入すると発表した。米国では2011年に発売済みの製品で、SaaSもしくはオンプレミスで利用可能。同日出荷開始で、参考価格は10同時接続ユーザーの場合で月額21万円。
ITILベースのサービスデスク機能をSaaSで
業界トップクラスの「IT Management-as-a-Service」ソリューションを提供するというNimsoftは、2010年にCAに買収されている。今回発表されたNimsoft Service Deskは、既存の「CA Service Desk Manager」と市場を棲み分け、中核的なITSM(IT Service Management)機能を短期間で導入する用途向けに提供される。
ITIL(IT Infrastructure Library) v3ベースのサービスデスクソリューションで、「インシデント管理」「問題管理」「リクエスト管理」「イベント管理」「変更管理」「サービス資産構成管理」「ナレッジ管理」「サービスレベル管理」「可用性管理」の9つのITILプロセスとの適合に関して認定を受けている。エンタープライズ向けにも販売されるが、MSP(Management Service Provider)向けに重点が置かれており、マルチテナント対応など、エンドユーザー向けに運用管理サービスを提供する事業者向けの機能の実装に配慮されている。
日本でのビジネス展開について説明を行なったCA Technologiesのカスタマー&パートナー・ソリューション事業本部 バイスプレジデントのリー・マックイルウィネン氏はNimsoft Service Deskの特徴として、「包括的な機能を提供」「ITIL v3のベストプラクティスを実装」「SaaS提供、月額課金」「マルチテナント機能」の4点を挙げた。課金体系はサービスデスク・オペレータに対してのみ課金するモデルで、エンドユーザーの利用料金は無償となっている。ライセンス価格は、10同時接続ユーザーの場合月額21万円、10指名ユーザーの場合月額8万円。
製品の詳細説明を行なったNimsoftプロダクト・マネジメント ディレクターのサンディープ・ソマン氏はライセンスの使い分けについて、「固定(名前指定)ライセンスはヘルプデスクにフルタイムで従事する従業員向け、フローティング(同時接続ユーザー数)ライセンスはヘルプデスクにパートタイムで従事する従業員向け」と説明している。MSPなどの事業者で多数の担当者がシフト制で勤務しているような場合には同時接続ユーザー数で、エンタープライズユーザーなどでIT部門のスタッフがヘルプデスク業務を行なうような場合には指名ライセンスが有利になると思われる。
Nimsoft Service DeskはSaaS型でもオンプレミスでも利用可能だが、ソマン氏によれば米国市場での既存ユーザーの8割はSaaS型で利用しているという。日本国内向けのSaaSは、当初は香港のデータセンターをベースにサービス提供が行なわれるが、将来的にはオーストラリアや日本国内など、アジア太平洋地域内のデータセンターを拡充していく計画だとしている。