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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2012 第1回

知ったかできるパーツ基礎知識【CPU/マザー/メモリー編】

2012年05月28日 12時00分更新

文● 山県

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メインストリーム向けは第3世代Coreプロセッサー・ファミリーへ

 さて、ハイエンド向けプラットフォームはSandy Bridge-EのLGA 2011へ移行したわけだが、メインストリーム向けにも新CPUと対応マザーボードが登場した。それが開発コードネーム“Ivy Bridge”こと第3世代Coreプロセッサー・ファミリーだ。

開発コードネーム“Ivy Bridge”こと、第3世代Coreプロセッサー・ファミリー。一番の売れ筋で、新規導入を検討する多くのユーザーが気にする製品だ

 2011年1月登場のSandy Bridgeから1年3ヵ月ぶりの大幅なモデルチェンジを果たした、このIvy Bridgeが現在の主力製品となる。
 詳細については「22nmプロセスのIvy BridgeはSandy Bridgeと何が違うのか?」で詳しく解説しているのでそちらに譲るが、CPUの性能自体はさほどSandy Bridgeと変わらない。
 では、なにが違うのかというと、内蔵グラフィックス機能のパワーアップだ。Intel HD Graphics 4000採用モデルではSandy Bridge世代の製品と比較してもかなりの強化が施されている。合わせてPCI Express 3.0への正式対応がうたわれている点もポイントだ。

Ivy Bridgeは、秋葉原の複数ショップで恒例となった深夜販売も行なわれた。近年では稀に見る盛り上がりとなり、自作業界はまだまだ元気なことを証明した

Ivy BridgeデスクトップPC向け通常電力版のラインナップ
モデルナンバー i7-3770K i7-3770 i5-3570K i5-3550 i5-3450
コア数/スレッド数 4/8 4/8 4/4 4/4 4/4
動作クロック 3.5GHz 3.4GHz 3.4GHz 3.3GHz 3.1GHz
TurboBoost時クロック 3.9GHz 3.9GHz 3.8GHz 3.7GHz 3.5GHz
L3キャッシュ 8MB 8MB 6MB 6MB 6MB
メモリークロック PC3-12800 PC3-12800 PC3-12800 PC3-12800 PC3-12800
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 2500 Intel HD Graphics 2500
GPUベースクロック 650GHz 650GHz 650GHz 650GHz 650GHz
GPU最大クロック 1150GHz 1150GHz 1150GHz 1150GHz 1100GHz
TDP 77W 77W 77W 77W 77W
Ivy BridgeデスクトップPC向け低消費電力版のラインナップ
モデルナンバー i7-3770T i7-3770S i5-3570T i5-3550S i5-3450S
コア数/スレッド数 4/8 4/8 4/4 4/4 4/4
動作クロック 2.5GHz 3.1GHz 2.3GHz 3GHz 2.8GHz
TurboBoost時クロック 3.7GHz 3.9GHz 3.3GHz 3.7GHz 3.5GHz
L3キャッシュ 8MB 8MB 6MB 6MB 6MB
メモリークロック PC3-12800 PC3-12800 PC3-12800 PC3-12800 PC3-12800
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 2500 Intel HD Graphics 2500 Intel HD Graphics 2500
GPUベースクロック 650GHz 650GHz 650GHz 650GHz 650GHz
GPU最大クロック 1150GHz 1150GHz 1150GHz 1150GHz 1100GHz
TDP 45W 65W 45W 65W 65W

余談ながら一部コアユーザーの間で話題となっているIvy Bridgeの「殻割り」。当然保証外の行為ながら、注目されている改造だ

“Ivy Bridge”対応マザーも一新
チップセットはIntel 7シリーズに移行

Intel 7シリーズでは、高速データ転送規格のUSB 3.0やThunderboltを標準でサポートし、3画面出力にも対応する

Z77チップセットを搭載したGIGABYTE製マザーボードのゲーマー向けハイエンドマザーボード「G1.Sniper 3」。PLE製コントローラー「PEX 8747」を搭載することで4-wayのCrossFire XとSLIをサポートする

 CPUの登場に合わせて用意されたのがIntel 7シリーズチップセット搭載マザーボードだ。内訳はZ77/Z75/H77/B75/Q75/Q77の6モデル。ただし国内で流通しているのはZ77/H77/B75の3モデルとなる。
 チップセットの特徴としては、Intelとして初めて4ポート分のUSB 3.0コントローラーが統合された点。なお、Ivy BridgeとSandy Bridgeではピンに互換性があるため、旧世代のSandy Bridgeを利用したり、Ivy BridgeをBIOSアップデートしたIntel 6シリーズチップセット搭載マザーで利用することも可能だ。

ずらりと店内に陳列されたIntel 7シリーズチップセット搭載マザーボード。各メーカー、種類も多いので事前のリサーチはしっかり行ないたい

Intel 7シリーズチップセット搭載マザーボードの解禁初日には、TWOTOP秋葉原本店で深夜販売も実施された

 そのほか、Ivy Bridgeの組み合わせでは、3つのディスプレーに対する同時出力をサポート。各社から発売されているマザーも基本的には3画面同時出力を意識したものが多く、多画面派には歓迎すべき状況となった。

マザーボードI/O部のグラフィックス出力機能としてD-sub/DVI-D/HDMI/DisplayPortを搭載。Z77採用モデルのウリである豊富な映像出力がサポートされている

(次ページへ続く)

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