久々に自作PCに挑戦しようという人のための応援企画として毎年恒例の「アキバで恥をかかないための最新パーツ事情」を今年もお届けする。2011年から2012年にかけて、例年になく新型CPUやGPUが登場し充実した1年となった。何年かぶりにパーツショップを訪れた人は、おそらく初めて目にする製品の多さに戸惑うかもしれない。IntelかAMDか、はたまたGeForceにするかRadeonにするか。そろそろSSDの導入は?
最終回となる今回は「ケース/電源/クーラー編」。いかに高性能のPCパーツを揃えたところで、安定動作させるにはそれなりのケースや電源が必要となる。なによりPCの顔となるケースのデザインは日夜、目にするだけに非常に重要だ。
また電源ユニットの安定性はそのままPC全体の安定動作に繋がってくるので、こちらも重要なパーツとなる。どちらも長い間使用する機会の多いカテゴリーの製品だけに慎重に選んでいきたい。
2012年、PCケース選びのポイント
まずはPCケースを選ぶにあたって、必要最低限のポイントを確認しておこう。以下に挙げた4点はいずれも基本的なことばかりながら、いずれも忘れて購入してしまうと組み込み時に後悔することになる。これらのポイントをしっかりと把握してからモデルの選別に入りたい。
手持ちのマザーボード規格にあったケースを選択しよう
PCケースを選定する上でマザーボードのフォームファクターを事前に把握しておくことが、ケース選びのスタートとなる。現在販売されているマザーボードの主な規格はE-ATX、ATX、Micro-ATX、Mini-ITXの4つ(そのほか独自規格や超小型フォームファクターとしてNano-ITXやPico-ITXなども存在するがここでは割愛する)。
マザーボードのサイズ | ||
---|---|---|
フォームファクター | 幅 | 奥行き |
Extended ATX | 305mm | 330mm |
XL-ATX | 325mm | 244mm |
ATX | 305mm | 244mm |
Micro ATX | 244mm | 244mm |
Mini-ITX | 170mm | 170mm |
また、フォームファクターには下位互換があるため、ほとんどのケースで対応する規格以下のマザーボードなら問題なく収まる。つまり、ATX規格に対応するケースならATXとMicro ATX、Mini-ITXが、E-ATX対応フルタワーモデルならE-ATXとATX、Micro ATX、Mini-ITXすべてが搭載可能となるわけで、将来的な用途まである程度は考えたうえでケース選択をしておくといいだろう。
搭載するビデオカードの長さに配慮する
ビデオカードの大型化は今に始まったことではないが、やはりケース選定の際には気を配りたいポイントのひとつだ。現在販売されているビデオカードはおおむね30cm以下に抑えられており、これがひとつの指標となる。
とはいえ、現在流通するATXサイズをうたうPCケースの場合は、そのほとんどが30cm前後の拡張カードスペースを確保している。注意点として“とりあえずは確保”しているような場合も稀に見かけるので、実際購入する際にはしっかりと確認しておきたい。
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