8コアCPU「AMD FX」シリーズを投入したAMD
新ソケットFM1も登場
次にAMD製のCPUについて解説していこう。Intelが大幅なプラットフォーム変更を行なったのは前述の通りだが、対するAMDも次々と新機軸となる製品を投入している。最大のトピックとなったのは、新設計のハイエンド向けプロセッサー「AMD FX」シリーズの登場だ。
2007年11月に登場したPhenom以来、長らく採用されていた「K10アーキテクチャー」から、マルチコア、マルチスレッドに特化した「Bulldozerアーキテクチャー」に刷新。32nmプロセスで製造されたBulldozerアーキテクチャーでデスクトップ向けのCPUとしては初めて8コアを実現している。
さらにデスクトップ向けとしてはAMD初のCPU/GPU統合プロセッサーであるFusion APU「AMD A」シリーズが大きな話題となった。対応するマザーボードも専用のチップセット「AMD A75」および「AMD A55」となり、ソケットも「Socket FM1」に変更となったため、導入コストが多少増加するが、オンボードVGAの常識を覆すその性能は非常に魅力的な製品へと仕上がっている。
最上位モデルでも1万円台で購入できる「AMD FX」シリーズ
それではFXシリーズのラインナップから確認しておこう。2011年11月の発売以来、計7モデルを展開中だ。4コアから6コア、8コアまでと幅広く揃えてはいるものの、正直なところ現在は最上位モデルの「FX-8150」が1万円台で購入可能なため、他のモデルにあまり魅力はない。FXシリーズの導入を検討するなら、少々強引なのは覚悟の上で「FX-8150」一択で問題はないだろう。
AMD FXシリーズのスペック | |||||||
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モデルナンバー | FX-8150 | FX-8120 | FX-8100 | FX-6200 | FX-6100 | FX-4170 | FX-4100 |
開発コードネーム | ZAMBEZI | ||||||
コア数 | 8 | 8 | 8 | 6 | 6 | 4 | 4 |
動作クロック | 3.6GHz | 3.1GHz | 3.1GHz | 3.8GHz | 3.3GHz | 4.2GHz | 3.6GHz |
TurboCore時クロック | 4.2GHz | 4.0GHz | 3.7GHz | 4.1GHz | 3.9GHz | 4.3GHz | 3.8GHz |
L2キャッシュ | 2MB×4 | 2MB×4 | 2MB×4 | 2MB×3 | 2MB×3 | 2MB×2 | 2MB×2 |
L3キャッシュ | 8MB | ||||||
TDP | 125W | 95W/125W | 95W | 125W | 95W | 125W | 95W |
対応チップセットは「AMD 9」シリーズの3モデル
AMD FXに対応するチップセットは、2011年の5月に発表された「AMD 990FX」、「AMD 990X」、「AMD 970」の3種類。基本的な違いはPCI Expressのレーン数で、最上位のAMD 990FXではPCI Express 16×2もしくはPCI Express 8×4の構成が可能で、最大4WayのCrossFire Xをサポートする。また、サウスブリッジとして用意されているのが、定評のある「SB950」。SATA 3.0を標準でサポートしている。
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