さる3月14日、REGZAサーバー「DBR-M180」のアップデートが公開された。スマホ向けアプリの「RZポーター」(番組持ち出しアプリ)、「RZライブ」(レコーダーで受信中の現在の番組が見られる)に対応したわけだが、これらは「REGZA Phone」「REGZA Tablet」専用アプリということで、「ARROWS X LTE F-05D」を所有している筆者にはあまり関係ない……と思われた。
ところが、このアップデートはなかなかすごい機能追加が含まれており、全然無関係ではなかった。というわけで、やや興奮気味にレポートさせていただく。
DLNAでタイムシフトマシンが見られるように
一番驚いたのは、DLNA(DTCP-IP)でタイムシフトマシンの録画データを直接参照できるようになったこと。つまり、通常録画領域へのダビング作業を行なわずにスマホから過去数日分の番組を見放題になったわけだ。
この機能はREGZA Phone、REGZA Tablet専用の再生アプリ「RZプレーヤー」向けの機能であるが、ARROWS X LTE F-05Dに標準インストールされている「DiXiMプレーヤー」でも問題なく参照・再生が可能であった。
ARROWS X LTE F-05Dは防水なので、よく風呂場に持ち込んで番組を見ているわけだが、これまでは事前に見たい番組をタイムシフト領域から通常録画領域へダビングしなければならなかった。
ダビングにはおおよそ実時間が必要だったため、例えば1時間番組を風呂で見たいという場合、入浴の1時間前にダビングを開始して、ダビング終了とともに風呂に入る、ということになっていた。
そして、その番組内容がつまらないものだったとしても、ほかの番組を見るという選択肢はないのである。熱い風呂に入りながらつまらない番組を見るというのは、これ以上ないほどの苦行。なんでこんな修行みたいなことをしなければならないのかと、悲しい気分になることも多かった。
今回のアップデートにより、ダビング作業を経ずに好きな番組を選び放題となった。それこそ何時間でも風呂に入っていられるようになり、長風呂好きな人にはたまらない機能だと思う。
ちなみに、2011年後半以降に発売された「ARROWS」や「REGZA Phone」「MEDIAS」にはDTCP-IP対応のDiXiMプレーヤーが初期導入されているので、恐らく上記と同様にタイムシフトマシンの参照や再生ができると思われる。
番組の持ち出しができる!
次いで驚いたのは、画質変換ダビングと番組持ち出しに対応したこと。従来は録った画質そのままでしかBDへの書き出しが行なえなかったが、画質変換ダビングに対応したことで1枚のBDメディアにどれだけの番組を収録するかを、後から自分で決められるようになった。
通常録画領域に保存した番組については、複数の番組を選択して一括でダビング処理ができるようになった。画質変換ダビングはもちろん、USB HDDへのダビングやBDへのダビングも、外出前に設定しておけば、後は家を離れても勝手に処理してくれるのである。
ダビング機能では持ち出し用のファイルへの変換も可能。スマホに番組を持ち出してしまえば外出先でも番組を視聴できる。
まあ、普通に考えるとこれは前述のRZポーター用の機能だろうな……と思っていたら、なんとARROWS X LTE F-05DのDiXiMプレーヤーにも持ち出せてしまった。2度びっくりである。
一応、1280×720ドットでの持ち出し用ファイルの生成が可能なのだが、ARROWS X LTE F-05Dで試した限りではSD画質でしか持ち出せなかった。REGZA PhoneやREGZA Tabletならより高精細な映像で持ち出せるのだろうが、SDでもワンセグよりは画質がいいので満足である。
ちなみに、持ち出し(データの転送)はUSB接続ではなく無線LAN経由で行なうが、その際「DiXiMサーバー」(プレーヤーとともにARROWS X LTE F-05Dに初期導入済み)を使用するため、事前にアクセス権の設定をしておく必要がある。
