何がいけないのか、デスクの至言
誰からも「いいね!」をしてもらえない写真が並んだFacebookを見ながら、思わず腕を組んで、うなってしまいました。ワタクシのうなり声を聞いた隣席の年下のデスクが「どうしたんですか?」と。思わず、涙目でFacebookを見せながら事情を訴えました。
「やっぱり、コンビニ弁当じゃダメなんだ。高級弁当じゃないと、『いいね!』してもらえないんだ」
「えぇ……」
「和食、洋食、中華、明日から高級弁当屋回り!」
「あのぉ……」
「それとも、ケータイじゃダメか、やっぱデジイチかぁ」
「そうじゃなくてですね……」
「え?」
「お弁当とかカメラの問題ではないと思うんですよ」
「えぇ?」
「あんまり、おいしそうじゃありませんよね、写真」
「えぇぇ!」
本質にズバっと切り込むデスク。もちろん、料理が匂いたつような、見ているだけで味蕾を刺激する素晴らしい写真ではないことは分かっていました。はっきり「おいしそうではない」、つまり写真がヘタと言われると、確かにその通りです。
何がいけないんだろう。
撮り方を研究してみると
頭を抱えていると見かねたデスクから、
「他の人が撮っているお弁当写真を、ご覧になってはどうですか」
と貴重なアドバイスをいただきました。そうか、それもそうだということで、とりあえず「コンビニ弁当」で画像検索。なるほど、ワタクシのように、お弁当を上から撮って画面に全体をおさめるという写真が圧倒的に多くありました。
検索結果をパッパと見ていくと、ときどき思わず目にとまるものがあります。それは、画面いっぱいにお弁当が写っていたり、おかずだけだったりしたものです。なぜだろう?と考えると、食材に質感や立体感があるため、平たいカタログ風の写真の中にあると目を惹くのだろうと思い当たりました。
Facebookで探してみると、沖縄の『椛弁当』の写真が「いいね!」されていました。