12月17日に発売されたドコモの全部入りスマートフォン「ARROWS X LTE F-05D」(以下、ARROWS X LTE)。原稿執筆時点で次回入荷が未定という状態は解消し始めている。発売日入手組としてこの1ヵ月ほど使い続けてみたところ、いろいろと見えてきた部分がある。今回から数回にわたりロードテストをお届けする予定だが、まずは何でARROWS X LTEを選んだのかというところから説明していこう(ファーストインプレッションの記事はこちら)。
初代Xperia乗り換え組として
ARROWS X LTEが魅力的だったところ
初代Xperia(SO-01B)を1年半以上使い続けてきたのであるが、この間にAndroidスマートフォンは劇的な進化を遂げた。途中、機種変更の誘惑に駆られたことは何回もあったのだが、どの機種も私的にもっとも必要とされるスペックを満たしてくれなかった。それは何かというと画面の解像度だ。
そもそもノートPC購入時の基準はCPUクロックやストレージのサイズ、デザインではなく、搭載されるパネルの解像度のみで選ぶという変わり者なのだが、これはスマートフォンになっても同じ。Xperiaは480×854ドットなのであるが、ARROWS X LTEは720×1280ドットと解像度として2倍以上異なる。
また「すぐに入手できる!」というのも重要なファクターだった。というのも使い続けてきた初代XperiaのmicroUSBのコネクターが壊れてしまったため、奥さんのお古のXperiaを使って毎日充電していたからだ(嫁のXperiaと交換すればいいのでは? と思うかもしれないが、写真やメールなど、整理が追いつかなかったため交換してくれなかった)。ARROWS X LTEは防水タイプのため卓上ホルダーに差し込むだけで充電可能というのも、microUSBコネクターが壊れたときの苦労を知っているだけに魅力的だった。
今冬のドコモのスマートフォンの中で同等の解像度を持つモデルはほかにも存在するが、Xiに対応しており、機能全部入りで、直近に発売という製品はARROWS X LTE以外になかったのだ。
ただし、スペックで見るならちょっと不満なところもある。現在入手可能なXi対応モデルの中でも、サムスンの「GALAXY S II LTE SC-03D」やLGエレクトロニクスの「Optimus LTE L-01D」はCPUの動作クロックが1.5GHz(デュアルコア)だ。一方ARROWS X LTEは1.2GHz(デュアルコア)とやや低い。
また3Gの最大通信速度については、他の多くのモデルが下り14Mbps/上り5.7Mbpsとなっているのに対し、ARROWS X LTEは下り7.2Mbps/上り5.7Mbpsと下りの速度が約半分になっている(関連記事「ドコモのスマホ新製品15機種を総チェック スペック表付き」)。
とは言え、初代XperiaのCPUが1GHz(シングルコア)、3Gの最大通信速度が下り 7.2Mbps/上り2.0Mbpsに比べれば、スペックは大きくアップする。初代Xperiaにストレスを感じていた身としては「欲しいときが買い時!」を実践してしまったのである。
記事のネタとしては当たり?
辞書なしバージョンを引いた
ARROWSは同時期にau版の「ARROWS Z ISW11F」とドコモ版の「ARROWS X LTE」の2モデルが登場しているが、au版は不具合で結構な騒ぎとなっていた。不具合の内容は、発熱により一部機能が使えないといったもののほかに、電池の消耗が早い、WiMAX機能ON時に「auかんたん決済」が利用できないといったものであるが、後者の2点については修正を施すファームが公開された(auのリリース)。
一方編集部が購入したドコモの「ARROWS X LTE」はau版ほど問題はないのであるが、一部機種に「富士通モバイル統合辞書+」がインストールされていないという不具合が存在する。「え? そんなことあるの?」という気もないではないが、とりあえず購入した本体を調べてみたところ
見事当たりを引いてしまっていた!
ロードテストとしてはネタができてうれしいところだ。というわけでまずは本来入っていた辞書ソフトをインストールすることにした。