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最新/高機能NASを手に入れろ! 第2回

NAS製品の種類と選び方をつかむ

2011年12月14日 11時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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安くて汎用性の高いNASキットがアツイ!!

 PCやLANについてある程度知識があるなら、「NASキット」が断然オススメだ。NASキットとはHDDが付属しないNAS製品のことで、自前でHDDを組み込む必要がある。といっても、ネジを外してケーブルでHDDを接続するだけで、難しい作業は必要ない。

 NASキットの最大の魅力は、安価にNASを構築できる点にある。もし余っている内蔵型HDDがあるなら、そのままNAS用に利用できるのだ。大容量のNASが必要なら、安価で大容量の内蔵HDDを購入すればいい。タイの洪水の影響で一時期HDDの値段が高騰したが、最近では元の価格帯に戻りつつある。2〜3TBのHDDでも、1万円から1万円代後半で購入可能だ。

 また、自分の都合に合わせてHDD容量を調整できる点もウレシイ。予算や用途に応じて容量の異なるHDDを選べるのはモチロン、換装が簡単なので、あとで大容量HDDに変えることも容易だ。HDD代わりにSSDを利用すれば、さらに高速なNAS環境の構築が可能である。

 このように、用途に応じてパーツを選択できるのがNASキットの魅力だ。自作PCのような作る楽しみもあり、最近は利用するユーザーが増えてきているのだ。

NASキットはHDD搭載数で
選べば問題ナシ

 NASキットにもさまざまな製品が発売されているが、注目しておきたいポイントが搭載可能なHDD台数だ。1台のみ搭載可能なのか、それとも複数搭載可能なのかによって値段も運用方法も変わってくる。

 手っ取り早く始めたいのなら、HDDを1台搭載するタイプがいいだろう。3TBの内蔵HDDを組み込めば容量も問題ない。4TBの内蔵HDDが購入しやすい価格になれば差し替えるという手もある。

 このタイプのNASキットでは、QNAPやSynologyなどさまざまなタイプの製品を取り揃えているNAS専業メーカーが存在する。これらメーカーの製品あれば、別途大容量HDDを購入したとしても、比較的リーズナブルに大容量かつ高機能なNAS環境を構築できる。

HDDを1台内蔵できる製品としては、QNAPの「TS-110」、Synologyの「DS110j」がある。ぱっと見には、外付けHDDのようなデザインだ

 ファイルをより安全に保管する場合は、2台のHDDを内蔵できるNASキットを選びたい。RAID-1によるミラーリングに対応している製品も多く、1台のHDDが破損しても、もう1台のHDDからデータの復旧が可能だ。価格は1台タイプよりは高いが、そのぶんデータを失う可能性が格段に低くなる。

QNAPの「TS-219P+」(写真左)、Synologyの「DiskStation DS212j」(写真右)のどちらも2台のHDDを内蔵できる

 また2台搭載可能なタイプでは、複数のHDDを1台のHDDとして扱えるJBOD機能に対応している製品もある。3TB×2台の構成なら、6TBの超大容量ストレージとして利用できるのだ。

 このように、NASキットを選ぶ際はとりあえず搭載可能なHDD台数を考慮に入れるといいだろう。ただし、あまりにも安価な製品を選ぶのは危険だ。NASはCPUやOSを搭載した1台のPCなので、安価な製品では低スペックなパーツが使われている可能性が高い。NASのスペックが低いとファイルの処理能力も低下し、ストレージへのアクセス速度が落ちてしまうのだ。購入の際には、先に挙げた専業メーカーの製品をチェックしたり、細々としたスペックや評判なども確認したりするといいだろう。

これからは1家に1台のNASの時代!?

 従来のNASは、ファイル共有やバックアップ用の機能が主に注目され、利用されてきた。しかし最近では、新たな役割を担いつつある。画像/音楽を貯めこめる自分だけのライブラリー、あるいは外出先からスマートフォンでアクセスするデータ置き場としてだ。単にHDD容量を増やすだけでなく、大容量のファイルやコンテンツをより効果的に活用できるのだ。いまHDD容量の増設を考えているなら、NASが断然便利でお得。HDDの容量が不足して購入を検討しているという方は、ぜひNASを検討してほしい。

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