カメラを自転車に装着するには、別売りのアタッチメントパック(実売4000円前後)が必要になる。このパックにはカメラを装着するための土台となる固定具と長さの異なる3つの固定ベルト、2GBのmicroSDカードが同梱される。
ちなみに、このアタッチメントパックは自転車専用、というわけではなく、ヘルメットに固定したり、固定ベルトを使って腕や足に巻きつけたりできる。スキーやシュノーケルなど様々なスポーツで利用可能だ。
とりあえずは、自転車のハンドルに固定してみる。通常のLEDライトだとハンドルのすぐ上にぴったりと固定されるが、このアタッチメントパックの場合、カメラのアングルを変えられるように可動部が設けられている。
このため少しハンドルから浮く感じでの装着となり、案外目立つ。カメラには見えないが、ものすごくゴツいLEDライトという印象だ。さらに、一般的な自転車用LEDライトと比べると、固定があまい気がする。
通常のLEDライトに付属する固定具は、ゴムのベルトを2重、3重に巻きつけてハンドルに固定するものが多いが、iON the ACTIONのアタッチメントパックは単に1回巻きつけて固定具でベルトを挟むだけだ。さらに、通常のLEDライトよりも重いので、振動でカメラのアングルが変わったりする場合がある。
早速、撮影してその映像を見てみる。画質的にはなかなか良い感じではあるが、映像が斜めに傾いている。一応水平になるように設置したつもりだったんだけど……。ちなみに、音の録音もされるがマイクが背面にあるため、聞こえるのはタイヤの音とギヤチェンジの音、私のセキぐらいだ。
もう少し迫力のある映像を撮るにはどうしたらいいか……そうだ、足首に巻きつけてみよう! なお、前述のように固定具の固定具合にやや不安を感じるのと、特に耐衝撃性は謳っていないので、ハンドルのような安定した場所以外の装着はカメラの落下、破損の可能性が大きいような気がする。
そこを踏まえてアクロバチックな撮影がしたい、というのであれば、(別途粘着テープで補強するなど)とにかく慎重に装着し、かつあまり長時間その状態にし続けないほうがいいだろう。
試してみたところ、なかなかの迫力だがやっぱりアングルが……。このカメラはモニターを搭載していないので、アングルをリアルタイムに確認することはできない。録画して、microSDカードを抜いて、モバイルPCかなにかで再生してアングルを確認しなければならない。
もしくは、AVケーブルを使ってコンポジット入力のある小型ディスプレーなどと接続すればアングルの確認ができるだろうが、手持ちにそのような機材がなかったので、今回はカンを頼りに撮ってみた次第。慣れればモニターレスでもいいアングルで撮れるのかもしれない。
とはいえ、今回撮影した映像を家で見てみると、やはり秋の紅葉の風景を進む映像はなかなか楽しい。そして、新緑の風景や木漏れ日が降り注ぐ夏の道の風景も撮ってみたいと思わせる。
さらに防水なのでスキーやスノボー、シュノーケリングなどにも使えるわけで、それが約1万円で買えるというのは、なかなかいい買い物ではないだろうか。