フルサイズキーボード並に入力しやすい
本機では、収納時はiPad 2とほぼ同じ横幅250mmなのに対し、展開すると横幅299mmとなる。約30cmという幅はデスクトップ用のキーボード(テンキー除く)とさほど変わらず、キーピッチはフルサイズキーボードと変わらない19mmだ。キートップ間にもスペースが設けられていてMacBook的な印象だ。
薄く作られていることもあってキートップは低く、キーストロークも1.5mmと押した感はやや少ないが、パンタグラフ式だけあってクリック感も良好。
キーボードの両脇の部分は下に台となるものがなく、浮いている状態になるため見た感じでは強度に若干の不安を感じたが、実際に勢いよくキーを叩いてもそれほど気にならならず、ノートPC程度の入力性と考えれば十分だ。
iPad 2が厚み8.8mmなのに対して、このキーボードを装着した状態での厚みは20mm、重量は613g(3Gモデル)が1083gになるので、iPad 2の薄型・軽量という特徴がスポイルされてしまう点がデメリット。
しかし、本体と一体化してキーボードを持ち歩ける点、なによりiPad 2本体(横置き)よりも幅広なキーボードを持ち歩ける快適さは、上記のデメリットを加味しても魅力的だ。
こんなユニークな構造の周辺機器が
もっと増えてほしい
10月後半の発売以来、変形するキーボードというその楽しさから購入するガジェットマニアは多いようだが、実用度は見た目以上のものがあり、iPadで文章入力するならまず買って損のない一品と言える。
考えてみれば、WindowsのタブレットPCが登場した際はその多くがキーボードを標準装備し、液晶面だけを表にするタブレットスタイルとクラムシェル式ノートPCスタイルを両立させていた。
キーボードが取り外せるものや、ぐるりと回転させて液晶面を表にして閉じられるものなど、単にクラムシェル式のノートPCと差別化したいという思いもあったのだろうが、試行錯誤的に新しいデザインを模索していて機構的にも面白みがあった。
iPadをはじめ、タブレット用キーボードとしてさまざまな製品が販売されているが、特に本体と一緒に持ち運べるタイプはレザーケースなどにセットされ、クラムシェル式に折り畳む方式がほとんどである。
クラムシェルに面白みがないというわけではないが(なにしろノートPCでクラムシェルが普及しているのはこれが合理的だからだ)、タブレット用の外付けキーボードという自由度の高い機器構成ということで、さらにユニークな構造、よりオリジナリティのあるデザインの製品が登場することも期待したい。
それがタブレットを通してノートPC自体の見直し(故ジョブズ氏的に言えば「ノートPCの再発明」)となりそうな予感がする。
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