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快適・速さ・安心 違いがわかるセキュリティーソフト特集 2012年版 第1回

2012年度版のセキュリティーソフトはここを見ろ!

2011年11月07日 12時00分更新

文● 小林哲雄

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ノートン インターネットセキュリティ 2012

ノートン インターネットセキュリティ 2012のメイン画面

 世界最大のセキュリティーベンダーとなっているのがシマンテックで、DOS時代から名高い「Norton」は同社のブランドとなっている。2007年からは速さと軽さの両立を目指しており、ここ数年のアップデートには目覚ましいものがある。統合ソフトはインターネットセキュリティのほかにも「ノートン 360」という上位製品があり、インターネットセキュリティとノートン 360が半年ごとに交互に新製品へとアップデートされるのが、これまでのスタイルだ(次世代のノートン 360は現在公開βテスト中)。

 2012年度版も大幅に手を入れられてはいるが、ユーザー視点で見ると改良点はあまり目立たない。例えば、振る舞い検知を行なう「SONAR」エンジンは、第4世代となり検知のチェックポイントが増えた……と言われても、今ひとつ効果のほどを実感できない。

 ファイルレピュテーション技術「インサイト」は、対象プログラムの評判ベースの判断に加えて、既存のファイルならばその安定性(≒クラッシュしにくさ)を表示するようになった。ファイルをダウンロードすると「ダウンロードインサイト」が働き、安全性だけでなく安定性という指標でもファイルを判断してくれるのはうれしい。また「システムインサイト」によってパソコン内の重要ファイルをあらかじめチェックしておき、重複チェックを省略するという安全と高速の両立を図っている。

「インサイト」機能では、あらかじめ判定済のファイルならば、安全性だけでなく安定度も表示するようになった

 IDとパスワードの組み合わせを記録して自動入力する「IDセーフ」は、情報をシマンテックのサーバー上に保存して利用する「IDセーフインザクラウド」を利用できるようになった。これによって複数台のパソコンで、常に同じID/パスワードを利用できるようになる。

ID/パスワードの自動入力を行なう「IDセーフ」。ローカルだけでなく、クラウド保存で利用できるようになった

 そのほかにも、ウェブ検索の結果には安全性を評価する機能に加えて、対象サイトにマルウェアの危険性がないことを示す「Norton Secured」バッジの表示が加わっている。また、出先のネット環境が帯域不足で、ここでアップデートが入ると困るという場合には、「ネットワークメーター」によってアップデートを一時的に抑止することが可能だ。

「Norton Secured」。サイトの安全性がシマンテックによって確認されていると、Norton SECUREDバッジが表示される

「ネットワークメーター」。通信に使うネットワークアダプターごとに、アップデートを制限できる

 複数台のパソコンを管理する「家庭内管理者」向けの機能として、「ノートンマネージメント」が加わっている。あらかじめ管理エージェントソフトをインストールしておくと、そのマシンの状況を把握できるだけでなく、プログラムの遠隔インストールもできる。

「ノートンマネージメント」。エージェントソフトをインストールすることで、パソコンの遠隔管理可能になる

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