パソコンを安全かつ安心して使うには、セキュリティーソフトの導入は欠かせない。本特集ではセキュリティーソフト分野のトップ3であるマカフィー、シマンテック、トレンドマイクロの総合セキュリティーソフト2012年度版を比較して、その特徴や新機能、パフォーマンスについて検証してみる。
小幅な変更が中心の
2012年度版セキュリティーソフト
2012年度版の統合セキュリティーソフトを総括すると「クラウドのさらなる活用とAndroidへの対応」が特徴と言えるだろう。
ここ数年は、オンライン問い合わせ(クラウド対応)による「レピュテーション評価」やパターンチェックなどの技術が登場して、テクノロジー的には面白くはあった。だが、総合セキュリティーソフトのメインターゲットは一般人なので、聞いてもわかりにくい細々としたテクノロジーを語ることは最近減ってしまった。今年はむしろ用語面でのアピールは目立つものの、新機能は少ない。
今回の記事では直接取り上げないが、スマートフォン、正確に言えばAndroidの普及によって「モバイルデバイスのセキュリティー」が一般人にも重要視されるようになっているのも、今年の重要なトピックとなっている。例えば、今回取り上げなかったカスペルスキーの製品のように「去年まではインターネットセキュリティという製品があったが、今年は同じ値段でWindows/Macintosh/Androidのどれでも使える」という統合パッケージに踏み切った会社もある。
今回は三強製品ということで、マカフィーの「マカフィー トータルプロテクション2012」(6980円)、シマンテックの「ノートン インターネットセキュリティ2012」(6480円)、トレンドマイクロの「ウイルスバスター2012 クラウド」(4980円)を、比較対決させてみた(価格は公式販売サイトの1年3PC版のダウンロード販売価格)。
補足しておくと、マカフィーはトータルプロテクションのほかに、「マカフィー インターネットセキュリティ 2012」(5775円)や、別の記事で取り上げられている「マカフィー オールアクセス 2012」(8995円)という2種類の総合製品がある。オールアクセスのWindows限定版として、今回はトータルプロテクションを取り上げている。
3回を予定している特集の1回目では、各製品の特徴と2012年版の新機能を中心に紹介する。次回はインストールと使用感、3回目はここ数年各社が力を入れている「軽さ」をチェックする予定だ。

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