素早く起動して
しかも省エネというモデルはどれ?
次は高速起動と待機時消費電力の検証だ。最新モデルの傾向としては、単に高速起動であるだけでなく、高速起動を行なう時間を制限することで待機時消費電力も抑える省エネにも配慮している点にある。
各モデルの消費電力 | |||||
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DMR-BZT810 | BDZ-AT950W | BD-W1000 | DBR-Z150 | DVR-BZ450 | |
メーカー | パナソニック | ソニー | シャープ | 東芝 | 三菱電機 |
消費電力量 | 約27W | 約36W | 約32W | 約32W | 約34W |
高速起動が登場した初期は、電源オンの消費電力とほとんど変わらないほど待機時消費電力が大きく、「これならばずっと電源オンのままとたいして変わらないじゃないか」とさえ思ったものだ。
ただし、そのために設定は少々複雑になった。従来ならば「高速起動:オン」だけで済んでいたものが、「高速起動:オン」に加えて、「省エネ待機」などの設定を行なう必要が出てしまう。
購入時に済ませてしまえば済むことなのでたいした問題ではないが、最近は出荷時状態で高速起動を使う設定になっていることが多いので、電気代の節約のため設定を確認したい場合は面倒だし、少々わかりにくいと感じた。
モード別起動時間の比較と待機消費電力 | |||||
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DMR-BZT810 | BDZ-AT950W | BD-W1000 | DBR-Z150 | DVR-BZ450 | |
メーカー | パナソニック | ソニー | シャープ | 東芝 | 三菱電機 |
高速オン | 2.25秒 約4.4W |
1秒以下 約20W |
2.25秒 約24W |
1秒以下 約18.4W |
1秒以下 約26W |
高速オフ | 25秒31 約2.9W |
22秒7 約0.19W |
15秒27 約0.7W |
18秒21 約1W |
1秒以下 約11.7W |
省エネ | 18秒11 約0.03W |
46秒62 約0.07W |
15秒46 約0.2W |
62秒01 約0.04W |
9秒36 約0.2W |
まず、高速起動モードのオン/オフと待機時の省エネモードの組み合わせによる消費電力の変化を表にまとめてみた。起動時間はそれぞれ3回計測した平均値、消費電力は各社のカタログスペックから引用している。
高速起動:オンでの起動時間を見ると、1秒以下の“超高速起動”を採用しているメーカーとそれ以外の差がはっきりと出た。ただし、起動時間2秒台というのは実用上全然問題ない。
そして超高速起動では、当然ながら待機時消費電力にもはっきりと差が出ている。
次に高速起動オフの起動時間(パナソニックのみ、クイックスタート「入」×省エネ待機)では、シャープが比較的速く待機時消費電力も1W以下とかなり優秀。最速は三菱で超高速起動を採用する以前から、高速起動が極めて速かったこともあり計測時間に差が出なかった。
このあたりは、超高速起動と高速起動の起動時間と待機時消費電力のバランスを見直しても良さそうだ。
最後は起動時間(省エネ)。これは各社とも最も待機時消費電力が少ないモードで計測している。ざっと見渡すと、やはり待機時消費電力が少ないほど、起動時間も長くなる傾向になる。
バランスがいい、というか正直驚異的なのがパナソニックの低消費待機。最も省エネでしかも起動時間も約20秒とそこそこに速い。さらに、実際の挙動ではおよそ6秒ほどで放送画面が表示された。
その後完全に起動するまでそのほかの操作は受け付けないが、テレビ視聴ができるので待たされている感じが少ない。この点もよく出来ていると思う。
パナソニックの低消費待機は、設定を切り替えることなくリモコンで操作できるのも便利だ。そのため、普段は高速起動オンで使い、就寝時などしばらく使わないときだけ低消費待機で電源を落とすのがもっとも快適で節電効果も高いだろう。
シャープも本体の電源ボタンを長押しすることで「エコモード」に入るのだが、電源オン時にリモコン操作を受け付けないなど、パナソニックに比べるとやや差を感じてしまう。もちろん、ここでのベストはパナソニックだ。
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