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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第112回

2012年のインテルチップセットはPCIe 3.0&USB 3.0

2011年08月01日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/

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インテルチップセットの2012年までのロードマップ

 先行投入されるQ77に続いて、2012年2月までにIntel Q75/B75がリリースされる見込みだ。Q75はQ77の低価格版で、違いは以下の点となるもようだ。

  • SATAポートは6ポートだが、6GT/秒対応ポートは1ポートのみ。
  • ISRT未サポート。「Intel Rapid Storage Technology」(RST)も未搭載で、RAID構成がとれない。
  • vProあるいはSBAはサポートされず、ISMのみ。

 B75はさらに下のエントリーモデル向けとなる。Q75と比較すると以下の点が異なる。

  • USBポートは12ポートで、うちUSB 3.0は2ポート。
  • 「Intel Stable Image Platform Program」(SIPP※1)の対象外。
  • Anti-Theft Technologyは非対応。
  • システム管理機能はSBAのみ。
※1 TCO削減のために、1年間は重要な技術的修正を加えないという保証プログラム。SIPPに対応するハードウェアを新しく導入した場合、12ヵ月間はソフトウェアイメージに変更を加えずに済むため、運用コストを低減できる。

エントリー向けにはH71が必要となる

 現状で公式に表明されている製品はこのあたりまでだが、過去の経緯を見てみると、この後に「Intel H71」が登場しても不思議はない、と筆者は考えている。H71が現実的に使われるのはおそらく2012年後半。最近やっとラインナップが充実してきたSandy BridgeベースのPentiumやCeleronが、Ivy Bridgeベースで置き換えが始まる時期になるだろう。

 Ivy BridgeはSandy Bridgeと同様に、当然ハイエンドから投入される。2012年に入ってもエントリー向けは引き続きSandy Bridgeベースが担うことになり、当面は既存の「Intel H61」で十分ことが足りる。しかし、2012年後半になるとエントリー向けCPUもIvy Bridgeで置き換わってゆくから、これに対応したチップセットが必要となる。

 だが、H77ではちょっと機能が多すぎる。実際にはB75と同レベルのスペックでもいいのだが、B75に装備されるSBAやPCIバスのサポートなども、コンシューマー向けエントリー製品には不要だ。こうしたものを取り去った、いわばB75のコンシューマー向け派生型チップセットが必要になる、と考えられるからだ。投入時期は不明だが、発表だけは比較的早いのではないかと思われる。

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